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ビルや住宅は省エネ性能で選ぶ時代に、4月1日から新しい法制度が始まる法制度・規制(2/4 ページ)

ビルや住宅を対象にした「建築物省エネ法」が2016年4月1日に施行される。建築物のエネルギー消費量が基準に適合するように義務化の範囲を拡大する。さらに基準に適合していることをラベルやマークで表示する制度も拡充して、企業や家庭に省エネ型の建築物を普及させる狙いだ。

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性能表示制度が2種類に増える

 建築物の省エネ性能を表示する制度に「BELS(ベルス、Building-housing Energy-efficient Labeling System)」がある。国土交通省が主に新築の非住宅を対象に2013年10月に開始した制度だが、2016年4月から住宅も対象に加わる。省エネ性能を第三者機関に評価してもらうと、エネルギー消費量の削減度に応じて星を最大5個まで付けることができる(図3)。


図3 主に新築の建築物を対象にした省エネ性能表示制度「BELS」のラベル例。出典:国土交通省

 BELSのラベルには建築物の名称をはじめ、評価を実施した年月日や機関名、エネルギー消費量が基準と比べてどのくらい多いか少ないかを表示する(図4)。建築物の省エネ性能がひと目でわかるようになっている。


図4 BELSのラベルに表示する内容。出典:国土交通省

 建築物の販売・賃貸事業者はラベルのプレートを作って建築物の内外に設置できるほか、広告・宣伝や売買・賃貸借契約書にも表示できる。ただし建築物の購入者・賃借人に対して省エネ性能の内容を説明することが求められる。

 BELSに加えて新しい表示制度も4月に始まる。主に既存の建築物を対象にした「省エネ基準適合認定・表示制度」である。省エネ性能が基準に適合していることを行政庁(国や自治体)に申請して、審査を通ると認定マーク(eマーク)を表示することが可能になる(図5)。表示できる内容はBELSとほぼ同様で、BELSの星やエネルギー消費量の情報を省略した形だ。


図5 主に既存の建築物を対象にした「省エネ基準適合認定・表示制度」の認定マーク(eマーク)の取得方法と表示例。出典:国土交通省

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