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カギは省エネ技術の再活性化、避けられない電力消費抑制の動き:省エネ機器(3/4 ページ)
電力システム改革や再生可能エネルギーによる分散型エネルギーシステムなど電力を取り巻く環境は大きな変化を迎えている。しかし、その一方で停滞しているとみられるのが使用電力の削減である。ただ、国際的な地球温暖化対策への要求が高まる他、各種規制もさらなる強まりを見せる中で「省エネ技術」のさらなる進歩は必須となりつつある。
自然エネルギーの活用と制御がカギに
ZEBやZEHの実現にはまず省エネ技術が必要ということを述べたが、これらを実現するためにどういう技術が必要になるかを見ていく。
2015年11月に行われたZEB実証事業 調査研究発表会では、ZEBの概念図が紹介された。ZEBの省エネ対象とされるのは、ビルのエネルギー消費の比率の大半を占める「空調」「換気」「照明」「給湯」「昇降機」の5分野となっているが、これらをいかにエネルギーを使わずに実現するかということがポイントとなっている(図7)。
大きく分けると以下の3つの点がポイントになると見られる。
- 空調や照明などエネルギー関連機器のさらなる省エネ化
- BEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)とセンシング技術を組み合わせ不要な電力消費をカットする制御による省エネ化
- 昼光や風、地熱など自然エネルギーの有効活用
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