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三菱電機ビルソリューションズの「AI-Ready」戦略、AWSとの協業で初弾は昇降機保守のKYアプリAIで現場の危険を予測!(1/3 ページ)

三菱電機ビルソリューションズは、2025年10月に全社のAI活用を推進する「AI推進プロジェクト」を立ち上げた。AWSとの協業も含めた共通基盤の整備や人材育成を通じて「AI-Ready」を進め、2030年に向けて「データ駆動型の事業」の実現を目指す。その初弾となる実装成果が、現場の危険予知活動を支援する「KY-Supportアプリ」だ。

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 三菱電機ビルソリューションズ(MEBS)は、AIや生成AIを活用した業務DX/事業DXの取り組みを加速させている。その一環で2025年10月には、全社のAI活用をけん引する組織として「AI推進プロジェクト」を始動させた。

 その最初の実装成果として、2026年4月から全支社支店で利用を開始したのが、現場の危険予知活動を支援する「KY-Supportアプリ」だ。現場作業前に行う「4ラウンドKY」のプロセスにAIを組み込み、作業内容に応じた危険ポイントの抽出や行動目標の確認、指差呼称の生成を支援する。

全社のAI活用をけん引するCoEとして発足した「AI推進プロジェクト」

 MEBSでは各部門でAI活用が進みつつある。一方で、部門ごとに独自に進めれば、重複投資やノウハウの分散、ガバナンス上の課題が生じる。そこで、全社のAI活用を推進し、統括するCoE(Center of Excellence)としてAI推進プロジェクトをスタートさせた。メンバーは、2026年4月時点では16人体制で運用している。

三菱電機ビルソリューションズ ITシステム戦略部 部長 山崎吉行氏
三菱電機ビルソリューションズ ITシステム戦略部 部長 山崎吉行氏 写真は全てBUILT編集部撮影

 ITシステム戦略部 部長の山崎吉行氏(※崎はたつさき)は、AI推進プロジェクトの狙いを「単に個別業務にAIを導入することではない。全社が共通して使える基盤を作り、人を育成し、文化を醸成する。3本柱で土台を作り、全体を“AI-Ready”の状態へ移行させることが目標だ。全拠点、全社員がAIを使いこなす状態にはまだ至っていない。教育も含めて、マインドチェンジを進めていく必要がある」と展望を明かす。

 これまでも情報システムや社内システムの整備を通じて業務DXを進めてきたが、そこにAIや生成AIの技術を掛け合わせ、さらに高度化させていかなければならない。目指すのは、部門や役職を超えて、社員が当たり前のようにAIや生成AIを使い、上司や周囲もそれを自然に受け入れる文化だ。山崎氏は、AI活用の前提となる価値観として、「これまでの情報システムは、100点を求めていた。ただ、それでは利用が促進されない。100点でなくても、70点でも生成AIで作った利用がまず先行する文化を醸成したい」と語る。

「MEBSをAI-readyに」AI推進プロジェクト発足の背景
「MEBSをAI-readyに」AI推進プロジェクト発足の背景 提供:三菱電機ビルソリューションズ

データ基盤から生成AI、さらにAIエージェント活用へ

 AI推進プロジェクトのロードマップは、まず2025年度にデータを「蓄積」「加工/分析」するための「MEBSデータ利活用基盤」を構築した。

 2026年度は基盤に生成AIの機能を加え、さらにAIエージェント機能も実装する。データ基盤の構築は2026年度でひと区切りとし、2027年度からは各部門の業務ニーズに応じて優先度を付け、現場で効果の高いユースケースを模索するフェーズに移る計画だ。アプリケーションの開発は、簡易なものであれば各部門が共通基盤を使って自ら作る。一方で、より本格的な開発では外部ベンダーや三菱電機グループ内のソフトウェア会社との連携も視野に入れる。

三菱電機ビルソリューションズ ITシステム戦略部 AI推進プロジェクト プロジェクトマネージャー 鈴木直彦氏
三菱電機ビルソリューションズ ITシステム戦略部 AI推進プロジェクト プロジェクトマネージャー 鈴木直彦氏

 2026年度に予定する生成AI機能やAIエージェント機能のユースケースとして想定されているのが、技術文書の検索や社内問い合わせ対応を行うチャットボットに似たサービスだ。

 AI推進プロジェクト プロジェクトマネージャーの鈴木直彦氏は、その活用イメージを「MEBSには、昇降機やビル設備に関するデータ、保守を行うための業務データ、昇降機の保守や据付工事で参照する機種や仕様に関する技術文書のデータなど、多様なデータを保有している。フィールドエンジニアや支社、本社、製作所の問い合わせ対応を生成AIやAIエージェントで効率化できれば、現場業務の支援につながる」と説明する。

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