熱中症対策で住宅建築現場を冷房化、3000棟に窓用エアコン導入 アイ工務店:安全衛生
アイ工務店は、2026年夏季に着工する全国約3000棟の住宅建築現場を対象に、窓用エアコンを導入する。工事中の住宅内部を冷房化することで施工環境の改善を図る。使用後のエアコンは回収してリユースする。
アイ工務店は2026年6月9日、夏季(同年6〜9月)に着工する全国約3000棟の全住宅建築現場で、工事中の住宅内部に窓用エアコンを導入すると発表した。アイ工務店によると、特定エリアや一部現場に限定しない全棟導入と、現場に据え置く冷房休憩室ではない住宅内へのエアコン設置は、いずれも業界初の取り組みだという。
採用機種はコロナ製の冷房専用窓用エアコン。壁掛けエアコンやスポットエアコンも検討したが、窓用エアコンは空調工事が不要で設置場所の変更も柔軟に行える点が選定の決め手となった。導入機種は高断熱仕様の住宅で10〜12畳程度の空間を冷却できる能力を備え、工事中の建物内部でも効果的に機能することを確認した。
現場担当者は「夏場の建設現場の過酷に対し、空調服などだけで熱中症を防ぐことは難しいと肌で感じていた。(冷房導入は)現場の大工として有難い。これまで以上に熱中症に限らず、現場の安全管理に努めていく」とコメントしている。
窓用エアコンは「一現場使い切り」を基本に、夏が終わった後はリサイクルショップで買い取ってもらう予定だ。使用後に適切なクリーニングを施した上で、故障品を含めた全国一律での買い取りを交渉中で、回収した機器を再流通させることで費用の抑制と廃棄物削減にも取り組む。
アイ工務店は今回の取り組みを、職人が働きやすい現場環境づくりの一環と位置付ける。現在は年間8000棟超の引き渡しを実現しているが、数年内に1万棟達成を目指しており、施工力の強化を重点課題の1つに位置付けている。施工現場の環境改善を進めることで、人材の確保や定着にもつなげたい考えだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
安全衛生:防爆対策が必要な現場で使える熱中症対策製品、4時間持続の保冷剤ベスト発売
日本シグマックスは、防爆対策が必要な現場や粉じん/薬品の飛散などによりファン付きウェアを使用できない環境でも使用できる「メディエイド アイシングギア 保冷剤ベスト」を発売した。バッテリーを使用せず、約4時間冷却が持続する。
ICT建機:コベルコ建機が10年ぶりに主力機刷新 「OTA」で常に進化する次世代ショベル初披露
コベルコ建機は、主力の20トンクラス油圧ショベルを約10年ぶりにフルモデルチェンジした次世代ICT建機「SK200」を発表した。OTA(Over the Air)技術の採用で、建機導入後も進化を止めず、機能を拡張し続けることで、施工自動化や接触事故防止など建設工事の多様化するニーズに常に応えられる。
“酷暑日”にも負けない建設現場:大林組が猛暑期間の作業時間を「午前7時〜午後1時」に変更
大林組は、建設現場の熱中症リスク低減を目的に、猛暑期間(7〜8月)の作業時間帯を「午前7時〜午後1時」に変更する。気温上昇前に作業を集中させることで、安全確保と生産性の維持を目指す。
安全衛生:二重エアウォール構造でスポットクーラーの冷却効果を維持する「現場用クール休憩所」
ワンステップは、「現場用クール休憩所」の冷却効果を検証する実証実験を行い、外気温36℃を超える環境下でも、室内は20℃台を維持できることを確認した。
“酷暑日”にも負けない建設現場:6分でクーラー付き休憩所が出現 熱中症対策義務化に応じるアクティオの「暑熱対策」製品群
気象庁は2026年4月、最高気温40度以上の日を「酷暑日」と呼称することを決定した。近年は40度超えの日が非日常ではなくなるほど増え、屋外作業が主の建設業界にとって暑さ対策は最優先事項となっている。建機レンタル大手のアクティオは、6分で設営可能なテント型休憩所「冷える〜む3」をはじめ、さまざまなアプローチで酷暑日を乗り切る暑熱対策製品を提案する。
熱中症対策:ワークマンが“マジ”で気温45℃対策に挑む EXILE監修のファン付きウェア、26年夏20万着販売へ
ワークマンは、都内でEXILE TAKAHIROさんがモデル/監修を務めるブランド「ZERO-STAGE」のファン付きウェア新CM発表会を開催した。従来のファン付きウェア特有の膨らみを抑制したスタイリッシュなデザインで、一般ユーザーへ普段使いの衣料品として普及を加速し、今夏20万着の販売を目指す。

