BIMの限界を突破 “IM”へ進化を促す新しい活動「BIM Innovation HUB」始動!(その1):日本列島BIM改革論〜建設業界の「危機構造」脱却へのシナリオ(13)(2/3 ページ)
2023年に開始を目指すと述べてから一定の時間を要したが、このたび日本国内でのBIM推進の非営利団体「BIM Innovation HUB」が始動し、Webサイトを公開した。本活動のメインコンセプトは、日本の建設業界の危機構造から脱却するために、「BIMからIM(情報マネジメント)への進化を促す」ことにある。
BIM Innovation HUB の主な機能
このような考えの下、BIM Innovation HUBを日本における情報マネジメントの理解と普及を目的とした情報基盤として、以下の5つの機能を持つ情報Webサイトとして構成している。
1.ニュース&イベント
海外を中心としたBIMや情報マネジメントに関するニュースやイベント情報を提供する
2.IM(情報マネジメント)用語の解説
ISO 19650を中心とした用語を体系的に整理し、誤解されがちな概念の理解を促進する
3.参照情報
国際規格や各国ガイドラインなど、情報マネジメントを理解するための基礎資料を提供する
4.共有資源
BIMソフトウェアのテンプレートや設定例など、実務で活用可能な共有資源を紹介する
5.BIM成熟度調査
設計のBIMの成熟度を客観的に把握するためのBIM成熟度調査を紹介する
5つの機能を通じて、企業や組織の枠を越えた情報共有を促進し、情報マネジメントを基盤とした真の協働へとつなげていくことを目指す。
また、本活動で最も重要なのは「人」で、情報マネジメントを担う人材の育成と、そのコミュニティー形成へと発展していくことも期待している。
機能1 ニュース&イベント
ニュース&イベントのページでは、建設分野のBIMや情報マネジメントに関する最新の動向や事例などの情報を共有する。主に、国際規格の発行、BIMや情報マネジメントに関する新しい情報などのニュースと関連するイベント情報を掲載している。
Webサイト公開当初は、ニュース4件、イベント3件を公開。イベントは、アメリカやイギリス、ドイツでの大規模なBIMやICTに関するものだ。ニュースは、ISO 19650-6とISO 7817-1の発行、Autodesk Construction Cloud(ACC、現Forma)がBSIからISO 19650の認証を取得した内容を取り上げている。
ひとつの例として、「Autodesk Construction CloudがISO 19650認証を取得しました」という記事を紹介する。本記事は、「Autodesk Docs(現Forma Data Management)」の機能が、ISO 19650の共通データ環境として運用できることが国際規格の認証機関「BSI(英国規格協会)」の審査を受け、認証を取得したことを伝えている。
記事内では、単なる認証取得の事実にとどまらず、その内容に対する解説も加えている。重要なのは、「Autodesk Construction Cloudを利用すること自体を、共通データ環境(CDE)と捉えるのではなく、情報コンテナとして命名規則やメタデータを運用することこそが、ISO 19650における共通データ環境の本質的な要求事項である」という点にある。共通データ環境(CDE)、情報コンテナ、メタデータとは何かについては、IM(情報マネジメント)用語の解説で説明を加えているので、参照していただきたい。
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