5G×AIでインフラ老朽化問題を解決 NTTドコモが示す現場DXの実装モデル:メンテナンス・レジリエンスTOKYO2025(1/3 ページ)
NTTドコモビジネスとNTTドコモソリューションズは、「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2025」で、5GやAI、ドローンなどを活用して、現場の省人化や効率化を支える最新技術を多数紹介した。その中から、遠隔作業支援、水位監視、橋梁診断AIを取り上げ、現場DXの実装事例を紹介する。
社会インフラの老朽化や人材不足にどう対応するか──建設・維持管理業界に突きつけられた課題に対し、NTTドコモビジネス(旧NTTコミュニケーションズ)とNTTドコモソリューションズ(旧NTTコムウェア)は「メンテナンス・レジリエンスTOKYO2025」内の専門展示会「第19回 インフラ更新・維持管理・更新展」で答えを示した。
展示ブースのテーマは「ヒトとデジタル技術で実現する、効率的なインフラ維持管理・更新へ」。5Gを軸に、省人化や遠隔監視、未来予測を可能にする先進的なソリューション群を披露した。本稿では注目の3つのサービスを紹介する。
現場を遠隔で“見える化”、位置/映像/音声を統合管理
遠隔作業管理統合ソリューションは、NTTドコモビジネスが提供する5G/LTEを介し、スマートデバイスから送られる位置情報や映像情報、音声情報を統合し、遠隔から工事監督や保全業務を支援するサービスだ。
位置情報の取得には、NTTドコモビジネスの「Mobile GNSS」を活用し、手のひらサイズのGNSS受信機を用いて高精度な位置情報を取得する。衛星測位システム(GNSS)から得た位置情報に、地上の基準局(電子基準点とドコモ基準点)からの補正情報を加えることで、数センチ単位の高精度測位が実現する。
ブース担当者は「スマートフォンなどのGPSで歩行ルートを計測した場合、誤差は数メートルから10メートル程度ズレてしまうが、Mobile GNSSなら数センチに抑えられる」と精度の高さを強調した。
取得した位置情報の管理には、マルティスープの「iField」を用いる。産業向けに特化した位置情報を基点とする現場情報の集約/分析プラットフォームで、「誰がどこにいるかをGoogle マップ上でリアルタイムに一目で把握できる」(ブース担当者)。あらかじめ危険エリアを設定しておけば、侵入時に工事責任者へ通知する機能も備え、安全性の向上にも寄与する。
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