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220年超の技術と精神を伝える清水建設の資料館「NOVARE Archives」探訪、旧渋沢邸も公開なぜゼネコンが歴史資料館を開館したか(4/4 ページ)

清水建設の「NOVARE Archives」は、オープンイノベーション拠点「温故創新の森 NOVARE」に設けられた歴史資料館だ。220年の歩みを通じて培われた技術と精神を紹介し、企業の原点を伝えている。本稿では、清水建設におけるNOVARE Archivesや旧渋沢邸の位置付け、また資料館の展示内容を紹介する。

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明治から東京オリンピックまで歴代プロジェクトを紹介

 「エポック展示」エリアでは、清水建設の手掛けた建造物の精緻な模型と詳しい解説が並ぶ。


「エポック展示」エリアには精密な模型が並ぶ 提供:清水建設

 三大擬洋風建築から、1964年東京オリンピックの記念碑ともいわれる「国立屋内総合競技場 主体育館(現 国立代々木競技場 第一体育館)」まで24案件もの大型モックアップが並ぶ光景は迫力がある。


現 国立代々木競技場 第一体育館のモデルは工程が分かるよう4段階でまとめられている。前例のない二重の吊り構造で、設計を見直しながらの建設などの困難の中、短納期で建設された。2021年に重要文化財に指定された 筆者撮影

壁面に清水の歴史が投影される。服部時計店(現 SEIKO HOUSE GINZA)や近年の施工ではモード学園コクーンタワー、GINZA KABUKIZAなど、見たことのあるランドマークが次々と登場する 筆者撮影

 他にも、清水建設が手掛けた全国各地の建造物を検索できる「デジタルライブラリ」や映像アーカイブ、全国の社寺建築プロジェクトの企画展示などがあり、豊富な事例を閲覧できる。

 NOVARE Archivesと旧渋沢邸は、基本的に第3木曜日を除く木曜日に一般公開されており、事前予約で見学可能だ。旧渋沢邸の解説付きコースは抽選制で、近年、渋沢栄一への注目が高まっていることもあり特に人気が高いという。

 NOVARE Archivesでは、清水建設のルーツや事業への姿勢、そして成長の歩みの一端に触れられる。NOVAREには各所に最先端技術が適用されている。資料館へと続く道には3Dプリンタ製のベンチや壁面が並び、旧渋沢邸では歴史建造物の保存技術を垣間見られる。ここに訪れればきっと、清水建設の江戸時代から現代までに続く“挑戦のシミズ”の歩みを体感できることだろう。

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