ニュース
「紙の台帳にサヨナラ」スマホで街灯を予防保全、パナソニック EW社の現場点検DXが愛媛全域で展開へ:スマートメンテナンス(1/3 ページ)
老朽化が進むインフラ設備を誰でも、どこでも、すぐに点検できる未来へ――。パナソニック エレクトリックワークス社とアルビトの共創で誕生したスマホアプリ「LD-Map」が、愛媛県新居浜市でインフラ点検のデジタルツールとして採用された。これまで人員不足や有効な点検管理ツールがなく実現できていなかった「予防保全」が現場完結型の点検DXで実現する。
老朽化が進むインフラ設備の維持管理は、全国の自治体が抱える共通課題だ。とりわけ街路灯やカーブミラーといった小規模の道路附属物は数が膨大で、紙ベースの台帳での管理も多く、人手と手間が掛かり、トラブル発生後の「事後保全」に追われているのが実情だ。
一方で国土交通省では、インフラ長寿命化の観点で、あらかじめの定期点検で劣化度を把握する「予防保全」への転換を進めている。しかし、どの自治体もその必要性を認識しているが、人的リソースや管理ツールの不足で実現できていない。
こうした状況を打開すべく、パナソニック エレクトリックワークス社(以下、パナソニック EW社)がスタートアップ企業のアルビトと共に開発したのが、予防保全型インフラ維持管理支援サービス「LD-Map(エルディーマップ)」だ。
現在、地域課題の解決に向けて愛媛県が進めるデジタル技術の実装プロジェクト「トライアングルエヒメ」に採択され、灯具メーカーでもあるパナソニック EW社が手始めに街路灯とカーブミラーを対象とし、新居浜市と八幡浜市で実証を進めている。2025年7月24日には新居浜市で、スマートフォン1つで点検業務が一気通貫で完結するLD-Mapの現地デモンストレーションを公開した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.