360度旋回キャリアダンプに16トンモデル登場 自動運転フォワーダのプロトタイプも展示、諸岡:第7回 国際 建設・測量展(1/2 ページ)
諸岡は、機体の上部が360度旋回する「クルクルキャリア」シリーズの新型車「MST160CR」を発表した。最大積載量16トンながら車幅を3メートル未満に収めて搬送時の誘導車を不要とした。最高速度は時速13.14キロ。
諸岡は「第7回 国際 建設・測量展(CSPI-EXPO2025)」(会期:2025年6月18〜21日、幕張メッセ)で、開発中の自動運転技術や、360度全旋回型キャリアダンプ(通称:クルクルキャリア)の新型車「MST160CR」などを披露した。
車幅3メートル未満で輸送時の誘導車が不要
クルクルキャリアシリーズは、機体の上部が360度旋回できる構造を採用しており、狭小地でも車体の向きを変えやすく、荷下ろし時の位置調整も上部を回すだけでスムーズに行える。
新型のMST160CRは、運転質量約17.6トン(TBD)で、最大荷台容積は7.95立方メートル。エンジンは定格出力225キロワット(2200rpm)。最大積載量16トンながら、従来の11トンクラス「MST110CR」と同じ車幅2980ミリ(3メートル未満)に収めた。誘導車を付けずに輸送可能となり、搬送コストを削減できる。全高は3205ミリ。
走行性能も強化した。新型の走行モータに加えて上位クラスと同等の油圧ポンプを搭載。最高速度は時速13.1キロで、MST110CRと比較して約1割スピードアップした。
積載量の増加に対応するため、足回りも専用設計とし、クローラーの接地長を拡大した。さらに下部部品を交換可能としたことでメンテナンス性が向上。遠隔操作に対応するラジコン仕様も用意し、危険な現場でも安全な場所から作業が行える。
担当者は「新型車は移動速度が速く積載量も大きい。現場で同じ作業量をこなす場合、11トンクラスだと3台必要な場面でも16トンクラス2台で代替できる。オペレーターや車両台数の削減につながり、人手不足の対策にもなる」と説明した。
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