窓のスクリーンでスマホ9台分を発電、室内から後付け設置可 LIXILが6月受注開始:脱炭素(1/2 ページ)
LIXILは2025年6月、室内から窓に後付けできるロールスクリーン状の太陽光発電設備を発売する。遮光性やプライバシー保護に加え、夏の日差しを遮り、冬場の断熱性も2倍に向上する。発電能力は1枚あたり1日で最大スマホ9台分、またはPC3台分に相当する。
LIXILは2025年6月から、世界初※1となるロールスクリーン状の屋内設置型太陽光発電設備「PV(太陽光発電)ロールスクリーンシステム」の受注を開始する。販売はLIXILリニューアルを通じ、公共施設や法人向けに関東エリアで展開し、順次展開エリアを広げる。
※1 2025年5月2日時点、ステラアソシエが全世界の太陽光設備がある屋内遮光商品を対象に調査した結果。発電と直接給電機能があるロールスクリーン状太陽光発電設備として
ロールスクリーン機能に、発電や給電機能を搭載
LIXILは、2022〜23年にNEDO助成事業の支援を受け、脱炭素社会の実現に貢献する新技術の一つとして、PVロールスクリーンシステムを開発した。
PVロールスクリーンシステムは、配線レスで発電や給電(USB Type-C/DCジャック)を備え、窓の室内側から容易に後付けられるロールスクリーン状の太陽光発電設備。ロールスクリーンの遮光性やプライバシー保護に加え、簡易な施工性やメンテナンス性、ファブリック仕様とスケルトン仕様のデザイン性を併せ持つ。断熱性能の向上やコールドドラフトの抑制効果による快適性も得られ、「省エネ」と「創エネ」で脱炭素化とレジリエンス強化の両立が実現する。
夏場は独自構造採用により、日差しを遮ることで隙間からの眩(まぶ)しさや暑さを軽減し、冬場は断熱性が約2倍に向上する。1枚あたり最大スマホ9台、またはPC3台分を1日で発電可能で、日常使いだけでなく災害時のBCPにも役立つ。
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