検索
ニュース

高速道路更新工事向けの「スライドジョイント壁高欄」を開発、熊谷組製品動向

熊谷組はベルテクスと共同で、高速道路特定更新工事に適用可能なプレキャスト壁高欄を開発した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 熊谷組は2024年9月20日、ベルテクスと共同で、高速道路特定更新工事に適用可能なプレキャスト(PCa)壁高欄「スライドジョイント壁高欄」を開発したと発表した。従来モデルと比べて現場作業の負担を削減し、工期の短縮が可能になる。

「スライドジョイント壁高欄」
「スライドジョイント壁高欄」 出典:熊谷組プレスリリース

 スライドジョイント壁高欄は、床版とPCa壁高欄の接合にループ状鉄筋、PCa壁高欄同士の連結に鋼管を使用したフロリダ型SB種のPCa壁高欄。施工手順はシンプルで、「吊り下ろし、スライド」を繰り返すことで設置できる。

 本体は自立するL型構造で、PCa壁高欄を設置する状態のまま保管でき、反転や起こすなどの作業が不要だ。鋼管継手を採用したことで、PCa壁高欄端面がフラット形状でもせん断キーの効果が得られる他、VE54径で最大6条まで通信管路が設置可能。PCa壁高欄前面は耐久性と美観を重視し、箱抜きが一切ないフラットな構造とした。

 設置の際は、床版にループ状の鉄筋を組み込み、PCa壁高欄にスリット形状の箱抜き定着部を設けてPCa壁高欄同士の鋼管継手を接合させながら、PCa壁高欄を横スライドする。また、アンカー筋定着部、PCa壁高欄/床版連結部、PCa壁高欄同士の目地部に無収縮モルタルを注入するだけのシンプルな構造が特徴で、施工性と経済性を大幅に向上させた。


「スライドジョイント壁高欄」の構成要素 出典:熊谷組プレスリリース

 なお、新製品は、NEXCO試験法「プレキャスト壁高欄の接合構造の性能試験方法(試験法441-2019)」において、全ての要求性能を満たすことが確認されている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る