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新たな芽をいつか森に、清水建設がイノベーション拠点でゼネコンの枠を超えて目指す姿:温故創新の森「NOVARE」探訪(前編)(3/5 ページ)
スマートイノベーションカンパニーを目指し建設を超えた領域でのイノベーションを推進する清水建設。イノベーション創出のための重要拠点として新たに2023年9月に設立したのが「温故創新の森『NOVARE』」だ。本稿では、前編でNOVAREの全体像を紹介し、後編ではDXによる新たな空間創出への取り組みを紹介する。
実物大サイズの環境で教育を行えるNOVARE Academy
NOVARE Academyは「ものづくり至誠塾」として、建築、土木、設備の実物大モックアップを用意し、社員やパートナーなどの教育を行うための施設だ。実際の建築物などに触れながら学べる他、デジタル(情報化施工)ラーニングゾーンなども用意している。
鳥越氏は「従来も同様の機能を持つ施設はあったが、そこを解体して移設し、1.5倍の規模に拡張した。従来は土木現場はなかったがそれも加えることができた。工事現場を1分の1サイズで再現しており、完成する前の工事現場のリアルな状況を体験することで管理のポイントを学ぶことができる。また、施工時には見ることができない部分も透明パネルなどで見えるようにしており、学習に生かせるようにしている」と語っている。
(左)NOVARE Academyで病室を再現した学習スペース。病院やマンションなど目的に応じた建築物独自の特徴を学習できるようになっている。(右)土木現場でも地下の構造体がどのようになっているかを確認できる
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