品川区が公立特別養護老人ホーム初のZEB認証取得 区有施設では6件目：ZEB

品川区は区立「八潮南特別養護老人ホーム」の増築棟において、公立特別養護老人ホームとして全国で初めてZEB認証を取得した。増築棟は2026年度の竣工を予定している。

[BUILT]

　品川区は2023年12月26日、2026年度竣工予定の区立「八潮南特別養護老人ホーム」増築棟で、公立の特別養護老人ホームで全国初のZEB認証を取得した。

　建物の外壁やサッシの断熱性能を高め、高効率の空調設備や太陽光発電システムを導入することで、建築物のエネルギー消費量58%削減（ZEB Ready）を達成した。

品川区立 八潮南特別養護老人ホーム増築棟　完成イメージ　出典：品川区プレスリリース

　増築棟は地上3階建てのRC造で、延べ床面積は約6280平方メートル。特別養護老人ホーム94床（ショートステイを含む）、認知症高齢者グループホーム27床を備える。設計者は大建設計。

　外壁と屋根の断熱にはポリスチレンを、窓にはLow-E複層ガラスを採用し、太陽光発電設備（32.37kW）と蓄電池（30kWh）、BEMSなども導入した。省エネの取り組みで一次エネルギー消費量を55％削減するとともに、太陽光発電設備で3％のエネルギーを創出する。

　なお、都内の特別養護老人ホームでのZEB認証は民間を含め初となる。

区有施設のZEB認証はZEH-M含め7施設に

ZEB認証取得施設一覧（ZEH-M含む）　出典：品川区ウェブサイト「ネット・ゼロ・エネルギービル（ZEB）の推進」

　品川区は、長期基本計画や総合実施計画に基づいて、ZEBやZEH-Mといった環境配慮型の建築物の建設を進めている。今回の認証取得により、区有施設のZEB認証は6施設、ZEH-Mを含めると7施設に拡大した。

　品川区は今後も、ゼロカーボンの実現に向けてZEB認証取得を含むさまざまな施設整備を継続する考えだ。