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「AI×建築設計」新時代の幕開け ChatGPTとBIMの連結で未曽有の設計プロセス革新Archi Future 2023(3/4 ページ)

2023年はAIへの注目が社会全体で集まり、特にChatGPTをはじめとする自然言語処理は、AIを身近なものにした。自然言語処理は、人が日常生活で使う言葉をAIが処理する技術で、話し言葉でAIに指示できる。フローワークス 代表 横関浩氏は、AIで設計者の業務がどのように変わるかを探求し、建築写真をもとにChatGPTで自動3Dモデリングなどを試みている。

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ChatGPTで生成されたコンセプトイメージ
ChatGPTで生成されたコンセプトイメージ 提供:横関浩氏

ChatGPTで建築物形状を読み取り、パラメータを持ちつつ3Dモデリング

 現時点のAIでは、情報の分析からコンセプトを立案し、それに沿ったイメージを生成するまでは実現する。しかし、その先となる3Dモデル作成はまだ難しい。そこで横関氏は、3Dモデルそのものではなく、3Dモデルを作成するためのプログラミングをChatGPTに作らせることにチャレンジした。

 ステップは、まずChatGPTに建築物の画像を与え、形態の特徴を抽出し、AIにパラメータとして認識させた。その次に、パラメータを持つプログラムをChatGPTに作成させる手順とした。

 AIが作るイメージは再現性がなく、画像なので一部を変更することもできない。しかし、パラメータを持った3Dモデリングであれば、設計者がパラメータを操作することでパラメトリックに自由なデザイン変更ができる。

 ただ、この試みは現時点では成功していない。シンプルなデザインのイメージを選んでAIに投げても、機能するプログラムは生成されなかった。しかし、横関氏は「形態の特徴をAIが分析して、それをプログラムでモデリングできるようになれば、かなり革新的だ」と期待を寄せる。可能になるのは、「たぶん数年、もしかしたら半年先かもしれない」とした。

AIで建物形状の特徴をパラメータ化
AIで建物形状の特徴をパラメータ化 提供:横関浩氏

 3Dモデリングが可能になれば、デザイナーや建築家がパラメータを操作するだけで、最適な形に設計検討が行えるようになり、設計業務が効率化され、設計品質も向上する。横関氏は、イノベーター理論でレイトマジョリティーに分類される人たちの仕事にも、大幅な“底上げ”が発生すると強調する。一例としては、設計の初期段階で建物が建築基準法などの法令に適合しているか否かが分かり、ゆくゆくは建築確認検査機関が不要になることもあり得る。

AIが進化すると、建築に関するあらゆる場面で底上げが発生
AIが進化すると、建築に関するあらゆる場面で底上げが発生 提供:横関浩氏

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