パナソニック 空質空調社の次の事業戦略 ガス/電気一体型空調やクラウド運用、生産拠点の国内回帰へ:BAS(1/3 ページ)
パナソニック 空質空調社は、業務用の空調システムとして電気空調/ガス空調を展開し、オフィスや店舗などの小型施設用から、工場やビルといった大型施設まで、それぞれに対応する幅広い製品をラインアップしている。近年では、空質機器や空質空調連携システムなど、複数の機能を一体化した業務用システムで、多様化する市場ニーズにも応えている。
パナソニック 空質空調社(以下、空質空調社)は、群馬県邑楽郡の大泉拠点で空調事業の戦略説明を含む、拠点見学会を2023年7月に開催した。
説明会では、こうした技術を生かした業務用空調事業のさらなる発展に向けた空質空調社の戦略と市場ニーズに対応した製品群を紹介した。
空質・空調事業を加速し、顧客ごとに最適のソリューション提供を目指す
今回の説明会は、空質空調社 設備ソリューションズ事業部で事業部長を務める池田博郎氏が中心となって行った。
空質空調社は、サンヨー、パナソニック、パナソニック エコシステムズの3社が一体となる形で2021年に設立。実はサンヨーとパナソニックは、2012年から協力体制を築き運営している。サンヨーは家庭用エアコンと業務用空調に、パナソニック エコシステムズは空質に、それぞれ強みを持つ。歴史の異なる事業会社と事業部門が空質空調社として一体になることで、業務用空調の分野で他社に対して強い存在感を発揮できる。
説明会場の群馬県邑楽郡大泉町は、パナソニックの業務用空調の開発と生産の拠点となる。空質空調社の業務用に特化した製品開発、製造などを行う設備ソリューションズ事業部も、大泉を本拠地として2023年に設立している。
空質空調社は、「空気から、未来を変える。」をブランドスローガンに据え、安心安全、社会の活力、健やかな地球といった価値を提供することを目標としている。
事業部方針として池田氏は、「提案から設計、販売、施工、サービス、メンテナンスまでをカバーする循環型ソリューション事業のプラットフォーマーを目指し、事業成長していきたい」と語った。事業領域は、非住宅のライトコマーシャルの空間とも説明した。
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