「今後のマンション政策のあり方に関する検討会」とりまとめ、国土交通省が公表:産業動向
国土交通省では、マンションと居住者の両方の高齢化に対応していくため、2022年10月より「今後のマンション政策のあり方に関する検討会」を開催し、議論を重ねてきた。この度、今後のマンション政策の方向性をとりまとめ、公表した。
国土交通省では、マンションと居住者の両方の高齢化に対応していくため、2022年10月より「今後のマンション政策のあり方に関する検討会」を開催し、これまで9回の議論を重ねてきた。
マンション高齢化の現状を把握し、課題を洗い出した上で、「マンションの長寿命化の推進」「修繕積立金の安定的な確保」「管理不全マンションへの対応」「管理組合役員の担い手不足への対応」「円滑な建替え事業などに向けた環境整備」「多様なニーズに対応した事業手法のあり方」など管理・修繕、再生に係る幅広いテーマについて検討を行い、現時点で考えられる政策の方向性を、マンション政策全般に係る大綱としてとりまとめた。今後、標準管理規約や管理計画認定基準、ガイドラインの見直しなど、施策の具体化に向けた検討を進める。
検討テーマのうち、修繕積立金の安定的な確保などのマンション管理計画認定制度の認定基準の見直しに関する検討、管理不全マンションへの対応などのマンション標準管理規約の見直しに関する検討、管理組合役員の担い手不足への対応などの管理業者が管理者となる場合も含めた外部専門家の活用のあり方に関する検討については、2023年秋頃をめどにワーキンググループを設置し、施策の具体化に向けた検討を開始する。
管理組合などにおいて管理適正化や再生円滑化に向けた議論を促すため、検討会で取り上げた課題や議論の経過、とりまとめの内容について、国土交通省HPで公開し、広く意見募集を行っている。
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