ドアメーカーが建築主に直接販売する「施主支給」専用サイト開設:建具DX
神谷コーポレーション湘南は、工務店やビルダーを通さず、建築主に同社のドアを直接販売する「施主支給」の専用サイトを、2023年6月1日に開設した。建築主のニーズに合わせて、納品までをサポートする。
神谷コーポレーション湘南は、工務店やビルダーを通さず、建築主に同社のドアを直接販売する「施主支給」の専用サイトを、2023年6月1日に開設した。
一般的に施主支給では、支給品の納期管理や現場での取付調整などを施主自身が行う必要があり、手間がかかり、トラブルに発展することもある。そこで同社のサポートサービスでは、施主のニーズに合わせ、納期管理や施工会社とのやりとりなどを代行し、納品までをサポートする。
また、遠方でショールームに来られない方向けに、Zoomを利用して商品を案内する無料相談会を実施する。さらに、施工会社がどうしても同社のドアを採用できないという場合は、同社製品の施工実績がある施工会社を紹介する。
この15年のECサイトの増加に加え、コロナ禍の巣ごもり需要が後押しし、これまでは専門会社からしか買えなかった建築資材もネットで購入できるようになった。さらにSNSで購入事例などが紹介され、施主支給を行う人が増えている。
同社でも、2022年の施主支給に関連する問い合わせ件数が2019年の4倍に上り、年々増加している。サイト開設のきっかけの一つに、ある施主の「工務店に同社のドアを要望したのに断られ、採用することができなかった」というようなブログ記事があり、同社の神谷社長は以前から「この施主のように、当社のドアを採用したいと思ってくださったのに手に入らない、という状況をゼロにしたい」という想いがあったという。
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