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ビプロジーが提案するビル管理のDX 巡回型ロボットでFM業務を効率化第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−(1/2 ページ)

現状でビル管理は、人力によるアナログで行われている業務がまだ多い。ビプロジーは、点検ロボットが取得したビル運用に関するデータを一元管理し、ビルの運用/維持管理をデジタル化するソリューションを提供している。

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 ビプロジーは、「第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−」(会期:2022年12月5〜7日、東京ビッグサイト)で、ビルマネジメントをDXに導くソリューションを紹介した。

 ビル管理は、施設点検、監視、保守、コスト管理など多分野にわたる総合的なマネジメントが必要となる。特にここ数年は、新型コロナウイルス感染症の防止や急激な労働環境の変化など社会変化にも対応する柔軟さが求められている。

 ビルマネジメントのデジタル化では、ビル運用に関する日々のデータを取得し、その蓄積を定期的に分析することで効果が得られる。そのため、データをいかに効率的に集めて、一元管理する環境が重要となる。

 ビプロジーのブースでは、ビル管理のDXにつながるIoTプラットフォームと統合ソリューション、データを取得するロボットを展示した。

ロボットは“動くIoT機器” 点検業務の自動化や効率化に貢献

ビプロジーのブース全景
ビプロジーのブース全景

 来場者の対応にあたったビプロジー 戦略事業推進第一本部 社会公共サービスBiz推進部 チーフ・スペシャリスト 下舘寿大氏は、「ビルマネジメントは、現状ではアナログな業務が多い」と語る。そこで、センサーやロボット、無人点検支援システムなどを活用した省力化が、ビルマネジメントのDXに向けた軸の1つとなっている。

 他にも、現在のアナログ的な業務を効率化する軸がある。その用途では、タブレットを活用した帳票のデジタル化やスマートグラスを使った現場業務の効率化などが相当する。会場では、ソリューションがパネル展示やデモンストレーションといったスタイルで説明した。

ビプロジー 戦略事業推進第一本部 社会公共サービスBiz推進部 チーフ・スペシャリスト 下舘寿大氏
ビプロジー 戦略事業推進第一本部 社会公共サービスBiz推進部 チーフ・スペシャリスト 下舘寿大氏

 ビプロジーは、今展で出品したugo(ユーゴー)製ロボットに限らず、ビルマネジメント領域のロボットを“動くIoT機器”と捉えている。ファシリティマネジメントでは建物や設備の点検が重点的な業務になるが、そこにセンサーを搭載したロボットを活用すると点検業務の人手を大幅に削減される。さらに、人間には難しい変状の発見も容易になる。

 施設や装置の異常を検出するには、正常な状態の画像と現状の比較が有効だ。ビプロジーでは、正常な状態をシステムに覚えさせておき、異なる状態を異常が起きたと知らせるようなソリューションの開発に取り組んでいる。下舘氏は、「施設内に置かれる消火器の位置や機器などを収納したキャビネットのドア取手の状態を検出したいという顧客からの要望があった」と開発理由を話す。

ugo製ロボット。ロボットが施設内を巡回し、ポイントごとの点検を行う。ロボットは数種類あり、モデルによってはエレベーターの搭乗機能も備えている
施設内を巡回し、ポイントごとの点検を行うugo製ロボット。ロボットは数種類あり、モデルによってはエレベーターの搭乗機能も備えている

 施設内を巡回するロボットは、“移動するアンテナ/移動するIoT機器”と捉えている。施設のポンプに振動センサーを取り付けたとしたら、データ取得のためだけにネットワークを構築するのは大変。そこで、定期的に巡回するロボットに、アンテナの機能を持たせる。ポンプ側のセンサーから強力な電波発信することなく、低消費電力のセンサーが使える。

 顧客からは設定した閾(しきい)値に対して、機器がどのような状態にあるかを知りたいとの要望があるという。下舘氏は、「まず振動の把握から始めて、ゆくゆくは予兆管理のソリューションにまで発展させたい」との方向性を示した。

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