オンラインで施設案内や接客を可能にする遠隔システム「RURA(ルーラ)」 サービス業の人材不足に対応:第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−(2/3 ページ)
人手不足が深刻化する中、ホテルの窓口や各種施設の案内カウンターに代表される場でも接客スタッフが足りなくなることが懸念されている。タイムリープが提供する「RURA」は、エントランスなどに設置した画面を通じて遠隔で顧客対応を行うシステム。導入すれば、1人のスタッフで複数の店舗を担当できるようになり、窓口業務の省人化に大きく貢献する。
センサーが人を検出、来店を察知して能動的な案内が可能
RURAには、来場者がRURAを使った案内を求める際に押すボタンが用意されている。このボタンが押されると、RURAの画面に案内スタッフの顔が表示され、リモートでの接客や案内が始まる。画面には、標準でスタッフの顔を表示するが、キャラクターやアバターなどに置き換えることにも対応している。
この他、動体検知のカメラも接続し、RURAの近くに客が来たことを自動で検出する。動体検知カメラがあると、RURAの近くに人が来た際、その様子が自動的にスタッフ側の画面に表示。スタッフは来店者の様子を確認し、必要と認識した場合のみRURAを使って接客や案内が行える。
想定されるケースとしては、RURAがネットカフェやホテルといった場所にあるタッチパネルの横に設置されている場合は、スムーズなタッチパネル操作をする客に対してはスタッフが応対する必要はない。しかし、操作に迷っていることが分かれば、スタッフがRURAを使って接客や説明などを行うことになる。
スタッフ側の負担を軽減する独自機能も搭載
RURAでは、1人のスタッフが複数の店舗や窓口をサポートする。このため、接続するRURA端末によって、案内や説明の内容が異なるのが普通だ。
このような時にも正確な情報を伝えられるように、RURAにはスタッフ側が参照できるメモを仕込む機能が搭載されている。この機能があると、初めての店舗などに設置された端末を担当した場合でも、接続しているRURAの端末の設置場所に応じた案内ができ、多くのRURA端末を担当するスタッフにとってうれしい機能となるだろう。
この他、RURAには聴覚が不自由な来場者向けにテキストでコミュニケーションする機能も搭載されている。また、待機しているスタッフ間で情報のやりとりを行う機能もある。
自分が判断できないリクエストや手続きについて客から質問されたような場合でも、詳しいスタッフに聞くなどの対処ができる。RURAの前にいる客に対しては「確認してまいりますので、そのままお待ちください」といった対応になるが、この部分はスタッフが常駐しているカウンターやフロントでも同様だ。逆にいえば、RURAなら対面するのと同様の接客や案内になるということでもある。
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