ヨコレイ「ちばリサーチパーク物流センター」完工、DPS初導入で省人化:ロジスティクス
ヨコレイは新施設としてちばリサーチパーク内に「ちばリサーチパーク物流センター」を完工したと発表。首都圏から北関東までをカバーする広域物流ネットワークが完成する。
ヨコレイは2023年3月1日、新施設としてちばリサーチパーク内に「ちばリサーチパーク物流センター」を完工したことを発表した。
ちばリサーチパークは東関東自動車道の佐倉ICから約6キロメートルに位置する。ちばリサーチパーク物流センターは、鉄筋コンクリート造3階建て一部鉄骨造の構造で、延べ床面積2万5135平方メートル、収容能力は3万475トンだ。
今回、同社初となる作業用ロボットを使用したデバンパレタイズシステム(DPS)を導入し、荷下ろし後の貨物の運搬からパレットへの積み上げ、フィルム梱包までの一連の作業を自動化する。これにより、従来の半分以下の人員での作業が可能となり、省人化・省力化が実現する。
また、太陽光発電システムと大容量リチウムイオン蓄電池を導入し、蓄電による冷蔵倉庫の冷却を行う。停電時でも稼働できる自立機能式パワーコンディショナーシステムにより、平常時だけでなく災害などの非常時にもセンターで発電したエネルギーで倉庫内の冷却が可能となる。
事務所棟はZEB評価を取得した。事務所棟に設置する空調機器や照明設備などの省エネ化により消費電力を従来比で50%以上削減するとともに、太陽光発電により50%以上の創エネを実現し、建物のエネルギー消費量の収支をゼロ以下にする。
同センターで使用するパレットは全てRFID(近距離無線通信を用いた自動認識技術)タグを埋め込んだものを使用し、デジタル管理を行う。タグ付きパレットではパレット情報と自社システムで管理しているパレット上の実貨物情報(商品種類、個数)を連携できるという。
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