ドローンと自動配送ロボの連携など“ラストワンマイル配送”の実証事業を公募、国交省:ドローン
国土交通省は、ドローン物流の社会実装に向け、ラストワンマイル配送実証事業を公募する。ドローン離着陸前後の配送を担う自動配送ロボットなどと連携し、顧客へ商品を届ける最後の区間“ラストワンマイル”のドローン物流を具現化するために欠かせない検証を行う事業を広く募る。
国土交通省は2023年2月21日、ドローン物流の社会実装に向けた無人航空機等を活用したラストワンマイル配送実証事業を公募すると発表した。
レベル4解禁を受け、ドローン物流のラストワンマイルを検証
ドローン物流は、離島や山間部などで、日用品や医薬品などの物流網の維持や災害時の物資輸送など、地域での社会問題の解決手段として期待されている。2022年12月には有人地帯での補助者なしでの目視外飛行(レベル4)が解禁され、ドローン物流の発展が一層期待されている。
今回は、過疎地域などでの課題を解決することを目的に、レベル4に対応したドローン物流で、ドローン離着陸前後の配送を担う自動配送ロボットなどと連携し、社会実装にあたり必要となる事項の検証を目的とした実証事業を募る。
公募期間は2023年2月21日から4月28日17時までで、応募者要件は、(1)日本に登記されている民間企業などや民法、商法その他法律により設立された法人、(2)研究を主な事業目的としている特例民法法人、一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人、公益財団法人、(3)学校教育法に基づく大学または同附属試験研究機関やその他公的研究開発機関、(4)地方公共団体のいずれか。
全体スケジュールとしては、2023年5月頃に実証事業の選定と通知を行った後、同年6月から2024年1月まで実証実験を実施する見通しだ。
実証事業に関する公募説明会は、2023年3月28日の11時から30分間、Web会議(Microsoft Teams)方式で開催する。申し込みは2023年3月27日12時まで、国土交通省 総合政策局 物流政策課 物流効率化推進室(メールアドレス:hqt-pjtdrnlgs@gxb.mlit.go.jp)にて受け付けている。
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