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自家発電や自家消費の電気利用でカーボーニュートラル時代に挑む、ニチコン第7回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−(2/2 ページ)

2050年のカーボンニュートラル実現のために、何ができるのか。ニチコンは、2022年12月に開催された建築総合展「ジャパンビルド」の同時開催展の1つ「第5回 スマートハウスEXPO」で、蓄電池とパワーコンディショナーを組み合わせて、自家発電や自家消費という新時代に応える電気利用の可能性を提示した。

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ニチコンが手掛ける事業向けの充電/蓄電テクノロジー

 ニチコンの担当者は、自社の強みを「蓄電池だけ、あるいはV2Hだけという会社はあるが、その両方を手掛け、家庭から事業所まで幅広くカバーしていることにある」と語る。

 ブースに展示されていたEV/PHV用の急速充電器は、ニチコンが2022年9月に販売を開始した2タイプのうち「100kW出力/2口」タイプだ(展示されていなかったもう1つの新製品は「50kW出力/1口」タイプ)。既に同社は4タイプの出力(10kW、25kW、35kW、50kW)の急速充電器を生産・販売しており、今回、2タイプが加わったことで、2021年12月に初号機を設置した200kWマルチ(6口)急速充電器と合わせて、大出力急速充電器の製品ラインアップがそろう。

100kW出力の「EV・PHV用急速充電器」。1口最大90W。2口同時使用も可能
100kW出力の「EV・PHV用急速充電器」。1口最大90W。2口同時使用も可能

 2タイプの新製品は、どちらも最新のCHAdeMO Rev2.0.1認証を取得。担当者が「スペースに限りのある駐車場でも利用できるサイズにこだわった」と話す通り、設置面積はわずか0.28平方メートル。商業施設や事業所、給油所などでの利用を見込む。

 スペースの関係で今展ではパネル紹介となった「DC型産業用蓄電システム」は、2022年6月に販売を開始した事業所や公共施設向けの蓄電システム。太陽電池の発電電力を直流/交流変換を介することなく、高効率でEV/PHVに充電できる他、EV/PHVからも三相・単相の特定負荷への給電が可能。温室効果ガス削減効果と、災害時に対応する高いレジリエンス性をもつシステムだ。

2022年6月に販売を開始した新製品「DC型産業用蓄電システム」の説明パネル
2022年6月に販売を開始した新製品「DC型産業用蓄電システム」の説明パネル

 いまはあらゆる企業がカーボンニュートラル実現に向けて、環境への取り組みは待ったなしの状況にある。そのキーといえるエネルギー関連を扱うニチコンの今後の展望について、担当者は「当社は、もともとコンデンサーの会社で、環境エネルギー関連商品を開発・販売を始めたのはここ10年くらいのこと。V2Hを含め、V2Xの技術はまだまだ新しい技術で、今後も普及のために認知度を上げていきながら、取り組みを加速していきたい」と力強く語った。

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