日本GLPの延べ16.5万m2ハイブリッド型物流施設「GLP ALFALINK 茨木1」着工、LEED GOLD認証取得:ロジスティクス
日本GLPは、大阪府茨木市で6階建て延べ約16万5000平方メートルの物流施設を2024年7月の完成を目標に着工した。新施設は、地域と融合し、創造連鎖するマルチテナント型先進的物流施設と位置付けている。
日本GLPは2023年1月11日、大阪府茨木市で延べ床面積約16万5000平方メートルの大型物流施設「GLP ALFALINK 茨木1」を着工し、起工式を執り行った。GLP ALFALINK 茨木1は、大規模面開発を通して新たな価値を提供する「ALFALINK」ブランドの第3弾「GLP ALFALINK 茨木」の第1棟目で、プロジェクト最大規模の大型マルチテナント型先進的物流施設として、2024年7月の竣工を予定している。
4つのフロアコンセプトのハイブリッド型物流施設
GLP ALFALINK 茨木1の所在地は、大阪府茨木市南目垣・野々宮区画整理事業地内で敷地面積約6万9000平方メートル。 大阪府道14号沿いに位置し、名神高速道路や近畿自動車道、中国自動車道の結節点となる「吹田JCT」から約6.2キロとアクセスに優れた立地。近隣には、トラックターミナルや卸売市場、鉄道貨物ターミナルなどの物流関連施設があり、物流拠点として高いポテンシャルが見込まれる。加えて、大阪内陸での人口密集地にあたる北摂エリアに立地するため、雇用確保の面でも優れている。
施設の構造と規模は、PC免震造の地上6階建て。施設内は4つのフロアコンセプトで構成し、1階は近年物量が増加し、冷蔵倉庫の旺盛なニーズに対応する両面バースを完備した冷蔵対応、2〜5階はEC需要に対応した庫内自動化が可能な設計と、工場対応も可能な幅広いニーズに応じる施設設計、6階は佐川急便の入居が決定しているため、トラックターミナル区画を設け、施設に入居する企業はターミナルを利用することで荷物の出荷や集荷が効率的に行えるターミナル機能を整備する。各階の接続は、ダブルランプウェイを採用しているため、スムーズなアクセスが可能だ。区画の面積は、一区画1000〜5000坪の柔軟な区画設定とし、さまざまな需要をすくい取れるようにしている。
他にも、施設で働く方々専用の共有休憩室は、厨房付きのカフェテリア、託児所、売店などのアメニティーを充実させる他、家のような居心地の良い空間でありながら、企業間の垣根を超えたコラボレーションを誘発する場を目指す。さらに施設全体でバイオフィリックデザインを採用し、働く環境の快適性を確保しながら就労者の生産性向上にも寄与する。
また、地域に開かれたスペースとしては、エントランスと一体感のある公園と共用棟を設置。共用棟には、公園につながるスキップテラス付きのカフェテリア、売店、託児所などが計画されている。2階部分には、倉庫棟と共用棟をつなぐブリッジを設置して歩車分離とし、地域と共生する施設で事業推進の安全性を確保する。
BCPの観点では、非常用発電機や防災センターを2階に配置し、浸水や地震による停電などの災害に備え、非常時には井水利用を想定した設備設計を行う。環境への取り組みでは、屋上に自家消費型の太陽光パネルを導入する予定で、館内電力の一部を賄(まかな)う。
なお、施設は「令和4年度(第1回)サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に選定されており、地域特性や建物特性を踏まえた多様な省エネ対策、働く方へのウェルネスに配慮した設備設計、将来の災害拠点として機能できる点など、物流施設として先導的なモデルと評価されている。環境性能の評価では、LEED GOLDの認証を既に受けており、今後はZEBの取得も予定している。
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