兵庫県神戸市で延べ1万m2の全館冷凍冷蔵物流施設が着工、日本GLP:リテール&ロジスティクス
日本GLPは、兵庫県神戸市で開発を進めていた全館冷凍冷蔵物流施設「(仮称)六甲プロジェクト」が2022年10月1日に着工したことを公表した。今回の施設は、JA三井リース建物が開発するプロジェクトで、日本GLPは汎用性がある冷凍冷蔵物流施設として建物や設備、仕様を企画し、開発をサポートしている。
日本GLPは、兵庫県神戸市で開発を進めていた全館冷凍冷蔵物流施設「(仮称)六甲プロジェクト」が2022年10月1日に着工したことを同月17日に発表した。
神戸新交通六甲アイランド線「アイランド北口」駅から徒歩圏内
国内では、2012年〜2021年の間で、冷凍食品消費量の年平均成長率は2.2%を記録している他、家庭用冷凍食品の国内生産金額は46%増え、年平均成長率は4.3%と、凍食品業界の物量が伸長しており、今後も安定して成長する見通しだ。
こういった状況を踏まえて、日本GLPは、冷凍冷蔵の専門チームを立ち上げ、冷凍冷蔵分野における知見を集約してきた。具体的には、現在までに22物件(うち3温度帯に対応する施設は約63万平方メートルで、冷凍冷蔵倉庫は約20万平方メートル)の冷凍冷蔵物流施設を保有しており、うち6物件では日本GLPが購入した冷凍冷蔵設備を配置している。
今回、着工した六甲プロジェクトの開発地は、阪神高速5号湾岸線「六甲アイランド北インターチェンジ(IC)」から約1.1キロの場所にあり、阪神高速3号神戸線「魚崎IC」から約3.4キロと、神戸市内への都心配送や関西・中国地方への広域配送に対応する。
さらに、神戸新交通六甲アイランド線「アイランド北口」駅から徒歩圏内で、沿線や周辺には複数の住宅地や大規模商業施設があることから、雇用を確保しやすい。
加えて、近接する神戸港はこれまで、アジア諸国や関西・九州地方におけるハブ港として機能しており、現在は国際コンテナ戦略港湾として国際海上コンテナターミナル整備事業が進められている。
建物は、耐震構造のSRC造地上4階建てで、防熱を施すだけでなく、有効天井高は約6.0メートルで、耐荷重は1平方メートル当たり約2.0トンとし、保管効率を高め、冷凍設備には自然冷媒を採用し、環境に配慮する。BCP対策に関しては、建物内に非常用発電設備を設け、電気設備などを屋上に搭載し浸水対策を講じ、高い事業継続性を実現する。
環境配慮については、自然冷媒と緑化エリアを導入するだけでなく、全館にLED照明を装着し、「CASBEE」の認証を取得する予定だ。
GLP六甲プロジェクトの概要
建物は、SRC造地上4階建てで、延べ床面積は約1万100平方メートル。所在地は兵庫県神戸市東灘区向洋町東3丁目6-2で、敷地面積は約5000平方メートル。着工は2022年10月1日で、竣工は2024年3月を予定している。
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