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6時間の飛行が可能な“国産ドローン”とグリーンレーザースキャナーで国内市場に訴求第4回 建設・測量生産性向上展(1/2 ページ)

測量や現地調査など建設業界でも多用されつつあるドローンだが、これまではDJIを中心に中国製が使われることが多かった。しかし、近年の社会情勢を受け、中身がブラックボックスともいわれる中国製ハイテク機器は、公共用途で使用しづらいムードが強まっている。アミューズワンセルフが提供する国産のドローンとスキャナーは、そうした意味でもニーズに応えられるドローン製品となっている。

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 アミューズワンセルフは、「第4回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO)」(会期:2022年5月25〜27日、幕張メッセ)で、最長6時間の飛行を可能にした国産ドローン「GLOW(グロー)」と、GLOWに装着可能なグリーンレーザースキャナー「TDOT(ティードット)」を展示した。

ドローン専用の軽量グリーンレーザースキャナー


アミューズワンセルフのブース

 測量分野では、起工測量をメインにドローンの利用が一般化している。しかし、ドローンの機体開発については、日本メーカーは出遅れた感があるが、最近は市場に変化が起きているという。

 これまで中国製が多かった機体だが、緊張が高まる世界情勢や保安上の不安を背景に、使用しづらい状況となっている。特にセキュリティに対する懸念は大きく、測量に活用できる国産ドローンの登場が待たれていた。

 アミューズワンセルフは、ドローンに搭載するレーザースキャナーシステム「TDOT(ティードット)」で知られる2011年創業のメーカー。最新型のシリーズ3は、グリーンレーザータイプの「TDOT 3 GREEN」で、濡(ぬ)れた路面や河川の中といったこれまでの赤色レーザースキャナーが不得意だった場所のスキャニングも可能になった。


最新モデル「TDOT 3 GREEN」。ドローン搭載のために、重さは2.6キロに抑えられている

 濡れた場所でも鮮明な映像が得られるグリーンレーザーは、これまでは大型のものが多かった。そのため、使用にはヘリコプターに搭載するなど、運用面で高いハードルがあった。

 しかし、ドローンでの運用を目的に軽量に設計されたTDOT 3 GREENは、測量のほか、災害時の現地確認など、スピーディーに測量や状況を把握したい要望を叶(かな)えるモデルとして、多方面で活用されている。

 展示ブースで来場者対応にあたっていたアミューズワンセルフの佐野ひかる社長は、「これまでのグリーンレーザースキャナーは、ドローンに取り付けられる機器はなかった。ドローンに搭載できるモデルを国内市場に提供したのは当社が初」と話す。TDOT 3 GREENは、重さ以外にも、車で現地まで運びやすいように、システムをコンパクトにするなどの配慮もなされている。

 アミューズワンセルフのブースでは、TDOT 3 GREENとともに、スキャナーを搭載するドローンも紹介。なかでも同社がアピールしたのが、国産ドローンとして開発した「GLOW(グロー)」シリーズだ。


新製品のドローンとスキャナーをアピールするアミューズワンセルフ社長の佐野ひかる氏
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