クラッソーネとFANTAS technologyが空き家再生/活用で業務提携:産業動向
建設テックのクラッソーネと不動産テックのFANTAS technologyが業務提携を行った。それぞれのプラットフォームを活用し、空き家のリノベーションや活用相談/解体工事の相互サポートを開始する。
建設テックのクラッソーネと不動産テックのFANTAS technologyが業務提携し、空き家のリノベーションや活用相談および解体工事の相互サポートを開始する。
クラッソーネは、全国約1500社の解体工事会社と施主をつなぐマッチングプラットフォーム「クラッソーネ」を運営。これまでに累計約1万件以上の工事契約実績がある。2021年7月には国土交通省が公募した「令和3年度住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に、累積見積もりデータを活用した「AIによる解体費用シミュレーター活用促進事業」が採択され、19自治体と連携協定を締結している。
一方、FANTAS technologyは2015年より空き家買取再販事業を開始し、150戸以上の空き家再生を手掛けた。2021年からは空き家・中古戸建てを活用した物件探しから購入、リフォームまでをワンストップで支援する空き家プラットフォーム「FANTAS repro(ファンタス リプロ)」の提供を開始。さらに、国土交通省の「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に、空き家の価値を算出し修繕や売却など利活用を促進する「地域の空き家の可能性見える化プロジェクト」が採択され、空き家問題の解決に向けて官民連携の取り組みも強化している。
今回の業務提携により、「空き家問題の解決と地方創生」という社会課題解決に向けて取り組む。「クラッソーネ」の利用者を「FANTAS technology」に、「FANTAS technology」の顧客を「クラッソーネ」に相互に紹介することで、空き家の解体や流通を促進する狙い。空き家所有者が解体したい場合は「クラッソーネ」にて、リノベーションや賃貸物件・民泊・シェアオフィスへの転用など利活用したい場合は「FANTAS technology」にて支援を行う。
今後は行政や自治体職員向けセミナーの開催を予定し、空き家問題の現状把握や解体および利活用の啓発、相続対策の情報交換の他、官民連携の在り方についての意見交換なども行う。
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