空き家解体サポートサービス「くらそうね」を神戸で実証実験:業界動向
クラッソーネは、兵庫県神戸市と協働し、Web上で全てが完結できる、空き家・古家などの解体工事の一括見積・契約・工事サポートサービス「くらそうね」により、神戸市内の空き家所有者を支援する実証実験に取り組む。
クラッソーネは、兵庫県神戸市と協働し、Webサービス「くらそうね」により、神戸市内の空き家所有者を支援する実証実験に取り組む。同サービスは、Web上で全てが完結できる、空き家および古家などの解体工事の一括見積、契約、工事サポートサービスである。
神戸市には推計約10万9千戸の空き家があり、神戸市すまいまちづくり公社「すまいるネット」が、活用・適正管理に関する相談や、老朽空き家などの解体費の補助など、さまざまな施策を実施してきた。
解体費の補助は、2020年度は600戸を超える利用があったが、市外の空き家所有者や忙しい現役世代は、事業者の選定、契約や工事状況の確認の煩わしさ、解体に至らない所有者も見られるという。同社は解体を促進するため、スタートアップ提案型実証実験事業「Urban Innovation KOBE +P(アーバンイノベーション神戸プラスピー)」事業の第12号として、くらそうねを神戸市内で重点的に展開する。
具体的には、すまいるネットのWebページにくらそうねバナーリンクを掲載し、相談窓口にはくらそうねのフライヤーを設置する。また、神戸市内の老朽空き家など所有者へのセミナーやPR展開の協力も検討していく。
くらそうねは、解体工事領域で、全国約1400社の専門工事会社と施主をマッチングする一括見積もりWebサービスで、ユーザー登録は累積3万人。特徴は、最短1分で複数のおすすめ工事会社を表示し直接紹介することで、工事会社の多重下請け構造を解消し、コストダウンができるとしている。さらに口コミや工事実績などの情報を基に工事会社を選択できる。
解体工事に伴う課題や不安を解消するため「くらそうね安心保証パック」も提供する。施主向けの、契約済の解体工事がとん挫した場合に支払い済の着手金を保証する「着手金保証」と同サービス経由で代替工事会社と契約した場合の追加費用の差額分を保証する「完工保証」、工事会社向けの「第三者賠償責任保険」の3つである。
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