特集
ビルメンテナンスのニーズに合わせたセンサーの提供を実現、オムロン:第6回 ジャパンビルド−建築の先端技術展−(3/3 ページ)
オムロンは、ビルメンテナンス用のセンサーに関して、これまで部品の単体売りをメインに行っていたが、顧客の課題解消にダイレクトにつながるセンサーの販売を目的に、多様なセンサーモジュール、電源モジュール、オプションモジュールを組み合わせて、ニーズに即したセンシングシステムを提供可能な体制を構築した。
独自のアルゴリズム「OKAO」で脈波と心拍数情報を推定
メンタルヘルスセンサーは、ソフトウェア型のセンサーで、通常のWebカメラやPC搭載のカメラで撮影した対象者の画像から、オムロン独自のアルゴリズム「OKAO」で脈波と心拍数情報を推定し、推定した脈波情報から学術的な手法でストレス度合いを算出する。
オムロンの担当者は、「国内のビルメンテナンス会社では、コロナ禍の影響で、直設顔を合わせられない在宅勤務の作業員が増えているが、メンタルヘルスセンサーを活用すれば、こういった作業員のストレス度合いが判明し、メンタルのサポートが容易になり、退職者の削減につなげられる」とコメントした。
Facility Logは、オムロンのグループ会社であるオムロン ソーシアルソリューションズが2021年3月25日に提供を開始したもので、PCやスマートフォン、タブレットといったスマートデバイスによりセンサーで取得した情報を可視化する。また、Facility Logを使用しデータを既存の中央監視装置と接続することで、必要なデータを取り込めるようにする他、ユーザーが設備点検のしきい値設定や点検履歴の閲覧、点検実施時コメントの参照機能でメンテナンス会社の知見を反映させられる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- アズビルが提案する“with/afterコロナ時代”のオフィスと社会を支えるIoTビル設備群
アズビルは、ビルディングオートメーションシステムを核に据え、IoT、AI、ビッグデータと多面的に組み合わせることで、with/afterコロナ時代のスマートビルを提案している。なかでも、2019年に発表したAI顔認証技術を利用したウォークスルーの入退場管理システムは、温度検知の機能を新たに追加し、コロナ禍における非接触の入退場セキュリティと感染予防を両立させた。 - 人の位置と数が分かるセンサー、ビルの照明・空調制御を高度化
オムロンはビルオートメーション向けの画像型人感センサーを開発した。人の数と位置を検出できるのが特徴で、赤外線センサーより高精度なビルの照明・空調の自動制御に活用できるという。2017年4月から発売する。 - ビルの揺れを見える化するクラウドベースのモニタリングシステム、IMV
IMVは、ワイヤレス計測ユニットや無線中継機、ゲートウェイ、クラウドサーバを用いた地震発生後の建造物の状態を可視化するシステムを開発した。 - 現場作業者の熱中症と労災を見える化する新サービス、谷沢製作所
谷沢製作所は、現場で生じる熱中症を含む労働災害の対策で役立つソリューションとして、IoTセンサーで従業員の体調をリアルタイムにチェックする監視・通知サービス「センサー見張りっ子」を開発した。センサー見張りっ子のリリースは、2022年以降となる予定だ。