積水ハウス、分譲マンション「グランドメゾン」を100%ZEH仕様に:ZEH
積水ハウスは2023年以降に販売する分譲マンション「グランドメゾン」の全住戸を ZEHに、全棟をZEH-Mにすると発表した。既に2021年度の新規着工案件は据えてZEH、ZEH-M基準をクリアする。
積水ハウスは2021年10月28日、2023年以降に販売する分譲マンション「グランドメゾン」の全住戸を ZEHに、全棟をZEH-M(ゼッチ・マンション)にすると発表した。既に2021年度の新規着工案件は全てZEH、ZEH-M基準をクリアする仕様で、今後販売する物件のZEHおよびZEH-M比率は、2021年度が35%、2022年度が85%、2023年度には100%を達成する計画だ。
「グランドメゾン」は、外気に接する壁・屋根・柱・床などに断熱材を施し、熱の出入りの大きな窓には断熱性能の高い高性能複層ガラスを採用。さらに高効率な空調・給湯設備などを採用することにより建物全体のエネルギー消費の抑制に努めることで、ZEH、ZEH-M基準を満たしながら「低炭素住宅」認定の取得も進めている。
また、都市ガスから水素を取り出し水素と空気中の酸素を反応させて、自宅でお湯と電気を作る家庭用燃料電池「エネファーム」も標準採用する。エネルギー利用効率が高く、これまで通りにお湯や電気も利用可能な上、環境負荷低減に貢献できるという。停電時にも発電による非常用電力が使用可能であるため、災害時にも安心できるとしている。
同社はこれまで戸建住宅や賃貸住宅においてZEHを推進してきたが、今後は分譲マンションも含め主要な建て方においてZEHを積極的に推進する。
分譲マンションにおいては、ZEH基準を全住戸で満たす低層分譲マンション「グランドメゾン覚王山菊坂町」を2019年に名古屋市で建設。超高層分譲マンションについても、2019年に「グランドメゾン上町一丁目タワー」(大阪市)が経済産業省の「平成31年度超高層ZEH-M 実証事業」に採択されている。賃貸住宅においては、ZEH基準を全住戸で満たす賃貸住宅を2018年に金沢市で建築。ZEHの賃貸住宅は累積で2021年8月1日時点で7292戸を超える。
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