住宅・不動産の営業活動を自動化するSaasツール、見込み客と営業のアクションを時系列で管理:住宅ビジネスフェア 2021(1/2 ページ)
スマートフォンが普及した今、住宅関連の営業活動にもスピードが求められている。高額な不動産の営業であっても、営業担当者が顧客に会ってから関係構築をしていくスピード感では、成果が得にくくなってきている。コンベックスのWebベースの営業支援サービス「Digima」は、見込み客が自社のWebサイト上でどのような関心を寄せているかをウォッチし、その傾向をもとに、不動産会社は見込み客に会う前に、営業の体制を整えられる。
コンベックスは、「住宅ビジネスフェア 2021」(会期:2021年10月7〜8日、東京ビッグサイト 青海展示棟)で、住宅・不動産向けの営業自動化ツール「Digima(ディジマ)」を紹介した。
Digimaは、不動産の購入見込み客がどんな物件に興味があるのかを把握するのに役立つWebベースのSaasツール。Digimaを使うと、見込み客がどのようなWebページを閲覧し、何に興味を示しているのかが分かる。Web上では、営業担当者ごとに接点を持った見込み客との営業履歴を管理し、定期メールの自動送信など、営業活動の効率化が見込める。
事前に見込み客の嗜好を把握し、営業活動を効率化
ネットの普及前の不動産業界での営業スタイルは、見込み客に展示場へ足を運んでもらってから関係を築くのが一般的だった。しかし、それは過去の話。現在では、見込み客が情報収集をしている時点から、いかに関係を構築するかが重要となっている。
一例として、住宅の購入を検討している人は、ネット上で8社以上の住宅メーカーや工務店などをチェックし、比較検討することが多いという。しかし、リアルで展示場やモデルルーム、イベントに往訪するのは、3社に限られてしまう。逆に言えば、見込み客が営業担当者に会う前に、物件がほぼ絞られていることを意味する。そのため、事前に顧客の嗜好を把握しておき、マッチした物件の提案をスピーディーに行うことが求められる。
仮に、せっかく展示場やイベントなどに足を運んでもらっても、興味のない物件や見当違いの案内では、購買意欲は他に流れてしまう。とくに新型コロナウイルス感染症の影響が今なお残る中、一度接点を持った見込み客を失う営業損失は計り知れない。
コンベックスが提案するDigimaは、住宅・不増産に特化したクラウドの営業支援ツールだ。見込み客がどのような物件に興味を持っていて、住宅の購入や住み替えに関してどのような需要の背景があるのかも見える化する。
Digimaでは、見込み客に対して担当者がどのような営業活動をしてきたか、タイムラインで顧客と営業マンのアクションを履歴として蓄積されていく。これにより、営業担当者が顧客の状況を確認しつつ、最適なタイミングでの営業提案が可能になる。また、もし営業担当者の退職や配置換えなどがあっても、履歴を遡(さかのぼ)ることで、継続した顧客との関係維持に役立つ。
多くの場合、住宅・不動産の会社と見込み客と最初の接点は、見込み客側からの自社Webサイトへのアクセスになる。住宅の購入を考えている人は、頻繁にWeb上の物件情報を閲覧するはずだ。その中に自分の興味を惹(ひ)くものがあれば、資料請求や問い合わせをするだろう。Digimaは、Webサイト訪問者のトラッキングにより、匿名であっても見込み客との最初の接触から履歴を残して活用する。
具体的には、見込み客から自社Webサイトを介した問い合わせや資料請求に対して、より詳しい情報を記載したWebページやPDF資料のダウンロード先を記した返信メールを送ったとしよう。Digimaでは、メールがいつ開封されたかやメールの中に書かれた資料ダウンロード先に見込み客がアクセスしたかどうかなどをリアルタイムでトレースする。
もし、メールが開封されて資料がダウンロードされたのに客側からの反応がない場合は、案内や資料がニーズにマッチしていなかった可能性がある。こうした場合は、Digimaでどのようなデザインの物件が紹介されたWebページを長時間見ているかを確認して、営業の内容を要望に沿うものに変えなくてはならない。
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