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不動産物件を3DCGで仕上がりイメージを提案、プロカメラマンが起業した「バーチャルステージング」サービス住宅ビジネスフェア 2021(1/2 ページ)

BoxBrownie.comの不動産に特化したビジュアルマーケティングサービスは、空室の物件写真に家具を配置したり、壁紙や床などを変更したりして、見込み客に対して使用時のイメージを強く喚起させる。コロナ禍で対面での打ち合わせが制約を受ける現状では、不動産物件の仕上がりイメージを3DCGで作り上げる「バーチャルステージング」は、有効な不動産提案の手法になり得ると期待されている。

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 BoxBrownie.com(ボックスブラウニー・ドットコム)は、「住宅ビジネスフェア 2021」(会期:2021年10月7〜8日、東京ビッグサイト 青海展示棟)で、不動産業界に特化した画像編集のビジュアルマーケティングサービスを提案した。

バーチャル内覧の課題を解決する画像編集サービス

 新型コロナウイルスは、不動産業に大きな影響を与えている。コロナ禍では、以前のように住宅の購入希望者による内覧が難しい。それを補完するように、このところWebを利用した“バーチャル内覧”の普及が進んでいる。バーチャル内覧であれば、建設途中や完成後間もない物件を即座にアピールできる。案内するスタッフの手配も不要になるなどのメリットもあり、afterコロナでも新しい提案方法として定着すると考えられる。

 バーチャル内覧を効果的なものにするには、よりリアルな物件のイメージを提示することが重要になる。BoxBrownie.comのサービスは、不動産業が抱えるこのような課題の解決に役立つものだ。

 BoxBrownie.comは、不動産に関連した画像の編集に特化した会社。バーチャル内覧に限らず、不動産に関する情報をWebで発信する際には、画像のクオリティーが重要になる。対してBoxBrownie.comのサービスは、目的に応じた多様な画像編集メニューを用意している。

 不動産の写真では、照明が使えない状況で撮影された暗い室内を明るくしたり、曇りの日に撮影された写真の空を青くしたりといった処理が多用されている。ほかにも、写るべきではないものを削除したり、枯れた芝生を元気な色にしたりといった編集や修正も一般的に行われている。

 BoxBrownie.comのサービスでは、こうした画像処理に加え、閲覧者がWeb上に表示された画像から現場状況をリアルに感じられるようにする多彩なメニューを用意している。


BoxBrownie.comの展示ブース。ビジネスデベロップメントマネジャーの上野志帆氏が説明を担当した

 同社のビジュアルマーケティングサービスには、メインとなる「バーチャルステージング」をはじめ、「バーチャルリノベーション」「建築パース制作」「360度パース・バーチャルツアー」がある。

 バーチャルステージングは、物件写真の何もない部屋に仮想的に家具を配置したり、壁・床の色・素材などを変えて見せたりすることができるサービス。日本にも同様のものを提供している会社はあるが、他社と比べると利用料金が3分の1〜4分の1と低価格を設定している。


バーチャルステージングの家具配置イメージ 出典:BoxBrownie.comプレスリリース

 また、BoxBrownie.comの場合は、トラディショナルやモダンなど、用意されたデザインテーマで部屋のイメージを作成することにも対応している。

 バーチャルリノベーションは、リフォームやリノベーション後のイメージを明確にするのに役立つ機能で、建設会社やリノベーション会社に人気だという。

 同機能では、配置する住宅設備のほか、壁や床などの部材をメーカーや品名などで指定。キッチンであれば、メーカーや商品名、色などで検索して配置することで家具のバーチャルデータが作れる。そのため、リフォームしたのと同じようなイメージを事前に確認できる。

 建築パース作成では、BoxBrownie.comでは、AutoCADのデータ(DWG形式)以外にも、PDFや画像からも立体的な建築パースを作成する。

 360度パース・バーチャルツアーは、建築パースをさらに発展させ、閲覧者に対して物件の中にいるような臨場感を訴求する。PCで利用する場合に閲覧者は、マウス操作で自分の周囲360度をウォークスルーのように自由に見渡せ、家具配置の有り/無しも閲覧者が選択する。バーチャルツアーでは、イメージ内に表示される赤いポイントをクリックすることで、その場所に瞬時に移動する。

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