遠隔地で建設機械の全方位を見渡せるシステムとインフラ設備の情報を集約するクラウド:メンテナンス・レジリエンス OSAKA 2021(2/3 ページ)
沖電気工業は、現場や遠隔地で建設機械の全方位を見渡せるリアルタイムリモートモニタリングシステム「フライングビュー」やさまざまなセンサーで取得したインフラ設備のデータを集約するクラウド「インフラモニタリングプラットフォーム」を開発した。
現場の作業員と重機の位置を可視化
Motion Alertは、監視、制御、通知機能を有すセンサー装置と、ランプやブザーなどの通知機能を持つ920Mhz帯の無線警報装置から成る。センサー装置は、OKI独自の3D LiDAR(レーザー距離センサー)と4つのカメラを備えたモーションマッピングシステムやエッジAIコンピュータ「AE2100」で構成される。
そして、カメラだけでは判別が困難な物体を検知・画像処理できるため、工事現場のような人と物が頻繁に動く場所や目視が難しい状況でも、立入禁止エリアへの侵入をセンシングし入場を防げる。さらに、作業員が装着したヘルメット色の判定により、侵入許可者を識別し、搭載されたカメラやセンサーで取得した侵入者の数や画像を管理者が分析することで、現場への指導に役立てられる。
複数台のMotion Alertを利用した広域現場監視手法は、広く死角が多い現場でも作業者と重機を検出して、立ち入り禁止エリアへの侵入や人と重機の接触事故を防止する。
具体的には、現場に配置された複数台のMotion Alertで人と重機を感知し、Motion Alertのセンサーで得られたデータを機体に内蔵されたAE2100で処理する。AE2100により編集されたセンシングデータは、現場内の人と重機の位置を可視化したマップとなり、現場に構築された無線LANを介し、管理者のタブレット端末とノートPCで確かめられる。
「危険エリアに作業員や重機が侵入した際には、Motion Alertの無線警報装置でアラートを鳴らし、注意喚起を図れる。今後は、AE2100のLTE回線を利用することで、遠隔地のPCでMotion Alertで得られた情報を確認できるようにする」(OKIの担当者)。
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