コロナ禍における注文住宅の購買行動を調査、Webでの情報収集時間が増えた人が41.9%:不動産市況(2/2 ページ)
全研本社は、コロナ禍で注文住宅の購入を検討している105人を対象に、コロナ禍における注文住宅の購買行動の変化をインターネット上で調査した。結果、コロナ禍によるワークスタイルの変化で、注文住宅の購入を検討する人はインターネットを用いて情報収集する時間が増えた一方、ポータルサイトなどで表示されり候補企業が多すぎて絞り込めていないことが判明した。
検討候補の工務店への面談をオンラインで済ませたい人は全体のわずか4.8%
「コロナ禍において検討候補の工務店・ハウスメーカーに足を運んでみたいと思うか」と対象者に尋ねたところ、「調べた上で2〜3社程度に厳選して足を運びたい」と答えた人は52.4%で最も多かった。次に、「検討している工務店・ハウスメーカー全てに足を運んでおきたい」は24.7%、「しっかり調べあげた上で1社にだけ足を運んでみたい」は9.5%、「分からない」は8.6%、「全てオンライン」は4.8%。
「調べた上で2〜3社程度に厳選して足を運びたい」「しっかり調べあげた上で決めた1社にだけ足を運んでみたい」「全てオンラインで済ませたい」と答えた対象者に、「工務店・ハウスメーカーを探す際に悩んでいることは何か」と複数回答可能の条件で質問したところ、「見るべき会社が多すぎて、選ぶのが難しい」と返答した人は全体の58.6%で半数を超えた。続いて、「どのように比較をして選べばいいのか分からない」は54.3%、「自分の想定通りになるための予算が分かりにくい」は45.7%、「本当にその会社でいいのか不安になる」は32.9%、「各社の違いが分かりづらい」は27.1%、「特に悩みはない」は4.3%となった。
また、「第三者がメーカーの比較検討ができるように横並びで分かるような比較検討表があると良いと思う」「提案力が高く、信頼できる会社の見極め方が難しい」「地震に対応した設計を売ったっていても、信頼性をどのように検討するかが悩む」といった声も寄せられた。
「コロナ禍において、工務店・ハウスメーカーを選ぶ際に重視する項目は何か」と対象者に聞いたところ、「自分の要望と工務店の特徴や強みなどがマッチしているか」もしくは「設計の自由度」と答えた人は全体の55.2%で過半数となった。次に、「メーカーの信頼性」は50.5%、「技術力の高さ」は47.6%、「アフターサービスが充実しているか」は45.7%、「担当者が丁寧な対応をしてくれるかどうか」は42.9%、「コロナ禍の生活や勤務に配慮した提案をしてくれるかどうか」は41.9%、「自分が希望する費用感」は37.1%だった。
さらに、「アフターサービスを含めた信頼性が感じられる会社であること」「誠実さ、設計力や提案力の高さ」「質問や疑問点に的確な回答が得られる営業担当者が好ましい」「将来のリフォームを視野に入れた提案がもらえるか」といった意見も届いた。
<調査の概要>
調査時期:2021年1月25〜27日
調査対象:コロナ禍で注文住宅を検討している105人
調査手法:インターネット調査
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