データ共有クラウドサービスと現場計測アプリで遠隔臨場の出来形確認:導入事例
福井コンピュータは、三重県の公共工事現場でデータ共有クラウドサービスと現場計測アプリを利用して、現場と発注者事務所で共有しながら非接触・リモート型の出来形の確認を行ったことを発表した。
福井コンピュータは2021年2月24日、遠隔臨場システムを用いた建設現場における非接触・リモート型の段階確認が実証できたと発表した。
同社は2021年2月2日に、三重県の公共工事現場において、データ共有クラウドサービスと現場計測アプリを利用して、現場と発注者事務所で共有しながら非接触・リモート型の出来形の確認を行った。
対象となったのは、三重県紀北町の二級河川、赤羽川内に堆積した土砂の撤去工事。土砂が計画通りに撤去されているかを確認するため、工事発注者の三重県県土整備部、受注者の平野組と共同で、遠隔臨場による出来形検査を行った。
実施にあたり、同社のデータ共有クラウドサービス「CIMPHONY Plus(シムフォニープラス)」を軸に、平野組の現場計測アプリ「FIELD-TERRACE(フィールドテラス)」、エコモットの遠隔臨場システム「Gリポート」、各建設事務所に配信するためのWeb会議システムを利用した。
実施手順としては、初めに受注者が作成した出来形ヒートマップデータを、「CIMPHONY Plus」の3D地図上に配置し発注者に共有する。発注者が出来形ヒートマップを参考に計測点を指定し、現場作業者へ計測を指示。現場作業者が「FIELD-TERRACE」で、指示された点を計測。計測結果が「CIMPHONY Plus」にリアルタイムに送信され、発注者が結果を評価するという流れだ。これらを複数点繰り返し、全て規格値内に収まっていることを確認したという。
今回の検証により、密にならない環境での立ち合い確認の実現や、発注者の拘束時間の削減および日程調整の効率化など一定の実施効果があったという。
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