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建設業の労働災害をヒューマンタッチ総研が分析、全産業の“3割が建設業”:建設業の人材動向レポート(26)(1/2 ページ)
本連載では、ヒューマンタッチ総研が独自に調査した建設業における人材動向について、さまざまな観点で毎月レポートしている。今回は、建設業での労働災害の発生状況について分析した。
今回は、建設業を中心に労働災害の発生状況について、厚生労働省「労働災害発生状況」のデータから読み解く。
■労働災害による死亡者数は2年連続で減少
厚生労働省の「労働災害発生状況」によると、2019年の労働災害による死亡者数は845人(対2018年比64人減/7.0%減、対2017年比133人減/13.6%減)と2年連続で大幅に減少し、過去最低の死亡者数となった(図表1)。
2020年の1月から8月の累計死亡者数を見ると、442人(前年比44人減/9.1%減)となっており、今年に入ってからも減少傾向が続いている(図表2)。
■建設業の死亡者数が全体の約3割を占める
産業分野別に2019年の死亡者数の内訳を見ると、最も多いのが「建設業」の269人であり、全体の31.8%を占めている。次いで「製造業」が141人(同16.7%)、「陸上貨物運送事業」が101人(同12.0%)となっており、労働災害での死亡者において、建設業の占める割合が際立って高いことが分かる(図表3)。
■建設業の死亡者数も減少傾向
建設業の死亡者数を直近3年間でみると、2017年は前年比9.9%の増加であったが、2018年は4.3%減、2019年は12.9%減となり、建設業でも労働災害による死亡者数は減少傾向となっている。
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