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パナソニックLS社の電路事業の中核会社PSGSの生産体制とは?パナソニックが考える「2020以降の街づくり」(1/3 ページ)

パナソニック スイッチギアシステムズは、社内で従業員が密集しないように注意を促すとともに、訪問者へ体温計測を行うなどして、感染者の入場を防ぎつつ、住宅分電盤といった製品の製造を継続している。2020年6月17日、愛知県尾張旭市にある同社の瀬戸工場で開催された電路事業説明会では、住宅分電盤などの生産体制を明らかにした。

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 パナソニックは2020年6月17日、愛知県尾張旭市にあるパナソニック スイッチギアシステムズ(PSGS)の瀬戸工場で、「電路事業説明会」を開催した。当日は、パナソニック スイッチギアシステムズ 代表取締役社長 矢尾和基氏や取締役 進広和氏、パナソニック エナジーシステム事業部 PSマーケティングセンターパワー・システム部 部長 川村柳太郎氏が登壇し、PSGSと電路事業の概要やアフターコロナで役立つ製品の紹介を行った。

需要連動生産で短納期に対応


パナソニック スイッチギアシステムズ 代表取締役社長 矢尾和基氏

 冒頭、矢尾氏は、PSGSの事業内容を説明した。PSGSは2018年に、パナソニックエコソリューションズ電路尾張とパナソニックエコソリューションズ電路が合併して、発足した会社で、同社の瀬戸工場は、パナソニック ライフソリューションズ(LS)社の電路事業のメイン生産拠点となっている。

 PSGSの住宅分電盤事業を支える瀬戸工場の強みは、一貫自動化ラインや需要連動生産、IT活用で手組み工程のミス削減などが挙げられる。

 コンパクトブレーカーの一貫自動化ラインは、工場内の1フロアに構築されているため、生産設備に故障が起きた際に、発生箇所にスタッフが容易に駆け付けられる。生産スピードは1.1秒につき1個で、生産能力は月産70万個。24時間の稼働に応じており、自動化前のラインと比較して、製造のリードタイムは6週間から1日に短縮し、品質の一時歩留まりは99.7%を誇っている。


コンパクトブレーカーの一貫自動化ライン

 需要連動生産は、瀬戸工場で扱う製品を全て製造し、在庫した後、受注を受けて出荷した製品を再度生産して補充する方式。従来の計画生産と比べて、受注後に生産しないため、短納期が実現する。同社がラインアップする住宅分電盤は、3万6000種類あるため、需要連動生産では、全住宅分電盤に共通するパーツを製造し、受注後に指定の住宅分電盤に組み立て、納品しており、受注から2時間で住宅分電盤を出荷することを目指している。

 住宅分電盤の手組み工程では、3万6000種類ある住宅分電盤の保管場所などを把握できるデータをインストールしたタブレットを作業員に携帯させている他、組み立て工程で間違った部材をスタッフが使用しないように、バーコードリーダーでパーツを管理している。


需要連動生産の概要

手組み工程でのIT活用

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