アクティオと助太刀が協業、建機と工具のレンタル注文がアプリで完結:現場管理
建設現場と職人をマッチングするアプリ「助太刀」は2020年3月、事業者の登録数が13万人を超え、業界でのシェア率が71%に達した。2020年6月9日には、運営会社の助太刀とアクティオが協業し、助太刀アプリに建機と工具のレンタルサービスが追加されることとなった。
アクティオと助太刀は2020年6月9日、建設業向け求人アプリ「助太刀」上で、建機や工具のレンタルで必要な注文が全て完結する新サービスを同年8月上旬にリリースすると発表した。
建機や工具の配送は最短で翌日
新サービスのワークフローは、アプリ上の工具レンタルサービスを選択し、申し込みフォームに利用したい建機または工具の台数や使用期間、現場の住所を入力して、レンタルを依頼する。申し込み後のやりとりは、助太刀アプリのチャット機能で進められ、最短で発注日の翌日には宅配便などで、工具や建機が届く。返却する際には、配送時に同封されている送り状が貼り付けられた段ボールに入れて返送する。
2020年6月9日にオンラインで開催された記者発表会で、助太刀 代表取締役社長兼CEO 我妻陽一氏は、「従来、現場で建機のレンタルを発注する時は、職人が現場監督にレンタルしたい建機を伝え、現場監督は本社や事務所にいる発注担当者に依頼して、電話やFAXで注文していたため、時間がかかり過ぎていた。新サービスでは、これまでの煩雑な手順が解消できる」と説明した。
新サービスの提供スタート時は、神奈川県の横浜エリア限定で、インパクトレンチやサンダー、高速カッターといった工具を中心にレンタルを開始し、2021年春にはサービスの対象エリアを全国に拡大して、最終的に油圧ショベルやユンボといった重機も取り扱う。売上目標は、新サービスリリース時から2年目で5億円、5年目で30億円を掲げている。
「今回の協業で、アクティオは顧客として抱える大手ゼネコンに対して、建機のレンタル注文の効率化を促せるとともに、中小ゼネコンが大部分を成す助太刀アプリの会員13万人に工具や建機のレンタルを提案しやすくなる。助太刀アプリは、会社設立当初から構想していた建機のリース機能を加えられたことで、より便利なアプリに生まれ変わる」(我妻氏)。
アクティオ 専務執行役員 中湖秀典氏は、「2020年3月に協業の話し合いが始まり、約3カ月でサービス内容を決め、記者発表までこぎ着けた。今回の事業は、スピード感を意識して取り組んでおり、横浜エリアで新サービスの提供を成功させ、早急に全国で順次展開していきたい」と抱負を述べた。
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