全米で150社以上が利用する建設業向けクラウドサービスが2020年春に国内で発売:情報化施工
全米で150社以上が利用する建設業向けクラウドサービス「StructionSite」が、大林組グループのオーク情報システムとチェンジの2社を統括代理店として、2020年春に国内で発売される。
大林組やオーク情報システム、チェンジ、米StructionSiteの4社は2020年2月20日、StructionSiteが開発した建設業向けクラウドサービス「StructionSite」の国内における販売体制について基本合意したと発表した。オーク情報システムとチェンジの2社を統括代理店として、2020年春に日本国内で販売をスタートする。
過去と現在の現場を比較可能
全米で150社以上が利用しているStructionSiteは、利用者がPCやスマートフォンなどの端末からアクセスすることで、建設現場内の状況を確かめられる。また、クラウド内に設けられた図面は、利用者が特定の箇所に印を付けて、チャット機能で、現場の気になったエリアについて関係者間で指示や報告などのやりとりが進められる。
さらに、同じ撮影地点の画像を履歴で管理し、画面上で並べて表示できるため、同じ地点の過去と現在の状況を対比して確認可能。2つの画像は連携して向きや角度を同時に動かせ、BIMモデルを画像データとして取り込み、建設現場とBIMモデルとの比較も行える。
360度カメラのビデオ機能を用いた自動撮影に応じる「VideoWalk機能」も備えている。VideoWalk機能は、図面上でスタート地点を定めれば、撮影者が進んだ方角や距離を画像から認識して位置情報を推定する。そのため、建設現場内を移動しながら撮影した360度画像データが自動的に、図面の適切な位置に配置される。図面上に設置される撮影者の行動経路を選択することで、建設現場を歩き回るように360度画像を見られる。
大林組グループは、米国シリコンバレーの拠点「シリコンバレー・ベンチャーズ&ラボラトリ」を通じて、米国の最先端テクノロジーやビジネスモデルを迅速に取り込み、建設分野で培ってきた高い技術力や豊富な経験、ノウハウと融合させて広く展開することで、世界最高水準の技術力と生産性を備えたリーディングカンパニーを目指していく。
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