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建設会社や行政が新型コロナウイルスへの対策を発表、テレワークや消毒液設置などを推奨産業動向(2/8 ページ)

国内外で猛威をふるう新型コロナウイルスが建設業界にも影響を及ぼしている。現状での大手建設会社や自治体の関連部署が発表した新型コロナウイルスへの対応策をまとめた。

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派遣社員がコロナウイルスに感染

 千代田化工建設は2020年2月21日、勤務する派遣社員1人が新型コロナウイルスに感染していることを公表した。当該派遣社員は同年2月14日まで勤務しており、その後は自宅待機措置をとっていた。濃厚接触者は特定されており、保健所の指導により健康を観察している。


建設業界でも猛威をふるう新型コロナウイルス

 同社は1月30日から新型コロナウイルス肺炎緊急対策本部を立ち上げ、感染予防措置と社員の健康を守るため産業医の指示の下で対応を推進している。対策本部では、当該派遣社員の感染確認後、発熱など症状が出た場合の出社自粛やオフィス内における除菌の徹底、うがい、手洗い、マスク着用励行などの感染予防措置の実行、時差出勤、テレワークの奨励、不急の対面ミーティングの回避といった施策を展開している。

千代田化工建設 新型コロナウイルス肺炎緊急対策本部の措置

1.発熱など症状が出た場合の出社自粛

2.オフィス内除菌の徹底

3.うがい、手洗い、マスク着用励行等の感染予防措置

4.時差出勤、テレワークの奨励

5.不急の対面ミーティングの回避

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自治体も続々対応策を発表

 一方、横浜市は、同市が発注した工事と委託(設計・測量・調査などの業務)を請負い、受託している会社に対して、複数の対応策を要望したことを発表した。


自治体も建設会社に新型コロナウイルス対応策を通知 出典:横浜市

 内容は、まず公共工事などの円滑な施工確保を図る観点からも、工事の現場などにおいて、状況を勘案しつつ、アルコール消毒液の設置や不特定の者が触れる箇所の定期的な消毒など、感染予防を徹底するとともに、全ての作業従事者の健康管理に留意する。

 同市発注工事の施工に関わる作業従事者に新型コロナウイルス感染症の感染者がいることが判明した場合には、速やかに受注者から監督課に報告するなど、所要の連絡体制を構築。主治医と保健所(福祉保健センター)の指示により、感染者本人や本人と濃厚接触した疑いがある者の自宅待機をはじめ、適切な措置が講じられるよう、周知を徹底する。

 市職員に対しては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴う措置や新型コロナウイルス感染症に感染した作業従事者、その濃厚接触者が作業に従事できなくなることに伴い、受注者から工期の見直しの申し出があった場合には、必要に応じ、工期の見直しやこれに伴い必要となる請負代金額の変更などに、適切な対応を講じるよう指示している。

 特に、工事などでは、一時中止や工期、履行期間の延長に関する意向を確認する方針だ。なお、一時中止の期間は、今回の通知から2020年3月15日までの期間とする。ただし、現場作業従事者が新型コロナウイルスへの感染が確認された際には、一時中止の期間は他の従事者への感染の状況などを踏まえ、適切に設定することとする。

 この場合においては、特段の事情がない限り、受注者の責によらない事由によるものとして取り扱う。

 市との契約は、各契約約款において、「天災などにより工事目的物などに損害が生じ、もしくは工事現場の状態が変動したため、受注者が工事などを施工できないと認められる時は、発注者は、工事等の一時中止の内容を直ちに受注者に通知して、工事などの全部または一部の施工を一時中止させなければならない」とされている。

 新型コロナウイルス感染症の罹患に伴う影響で、現場の施工を継続することが困難と認められる事業がある場合においては、発注者が、工事等の一時中止について意向を確認する場合があるという。

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