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三井不動産が人型案内ロボットを用いた実証実験を「EXPOCITY」でスタートロボット

三井不動産は、ロボットによる対話を通して、商業施設を対象に、ホスピタリティの高いサービスを提供することを目指している。対話ロボットの開発は、大阪大学 大学院 基礎工学研究科 石黒浩教授が推進するプロジェクトと連携し、研究を進めている。

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 三井不動産は2019年11月、大阪府吹田市の同社が運営する大型複合施設「EXPOCITY」で、人間に酷似したアンドロイドや小型の人間型ロボットによる対話サービス実現を目指した実証実験に取り組むことを発表した。実証実験は、大阪大学 大学院 基礎工学研究科 石黒浩教授が代表を務める研究プロジェクト「人間機械共生社会を目指した対話知能システム学」と連携し行う。

機械や情報メディアの自律化を推進

 実験内容は、ロボットを使った店舗の案内や販売員の業務支援などで、使用するロボットは女性型ロボット「Android U」や音声認識を用いて人間と自然に会話するアンドロイド「ERICA」、複数の機体同士で対話するロボット「CommU」を用いる。このサポートが実現すれば、ロボットによる対話を介したホスピタリティの高いサービスが提供可能になる。実証実験は2019年12月から開始しており、期間は5年間を想定している。


EXPOCITYの実証実験で利用予定のロボット(左からERICA、Android U、CommU) 出典:三井不動産

 プロジェクトの経緯は、人間とコミュニケーションをとり、サービスを提供するロボットの性能評価が、限られた実験室の中だけでは困難だったことがある。実際の社会生活の中で、テストするため、今回EXPOCITYを実験の場として、提供するに至った。実験の結果を検証し、解決すべき新たな研究課題を発見していくという。

 また、対話ロボットの利用に関する問題を市民と共に議論するワークショップなどをEXPOCITYで開催し、ロボットと人が共生する社会に向けて、ロボット利用の社会規範を構築していく。

 対話ロボットを研究することで、人間が機械や情報メディアに命令を伝える一方的な関係から、人間と機械が互いに共生する関係に発展させられるという。具体的には、機械や情報メディアの自律化が進むとともに、言語を通して人間と機械や情報メディアが、互いの意図や欲求を推定し合いながら関わり合う新たな関係が築けるとする。

 なお、実証実験は、三井不動産と大阪大学が2018年3月に、学ぶ楽しさを感じられる空間を創出し、地域社会に貢献することを目的に、締結した連携協定に基づいて実施されている。

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