「EX-TREND 武蔵 Ver.20」を発売、電子黒板アプリ対応で出来形帳票作成を効率化:情報化施工
建設現場における生産性向上を図る取り組みの1つである小黒板の電子化は、全都道府県で運用されるまでに普及しつつある。福井コンピュータは、こういった状況を考慮し、土木施工管理システム「EX-TREND 武蔵」の新バージョンで、電子小黒板の取り込みに対応した。
福井コンピュータは2020年2月25日、土木施工管理システム「EX-TREND 武蔵」の最新版Ver.20を発売する。
出来形帳票作成を効率化
EX-TREND 武蔵 Ver.20は、福井コンピュータの電子小黒板スマホアプリ「どこでも写真管理 Plus」に入力した出来形実測値(測点、測定項目、規格値、設計値)を基に、事務所での出来形帳票の作成を効率化するソフトウェア。
具体的には、どこでも写真管理 Plusで、工事写真の撮影とともに、現場で出来形実測値をデータ化する。次に、EX-TREND 武蔵 Ver.20の出来形管理プログラムに、データ化した出来形実測値を取り込むことで、従来、事務所に戻ってから実施していた出来形実測値のデータ入力作業を省力化する。
また、EX-TREND 武蔵 Ver.20が備える「黒板作成・連携ツール」で作り上げた黒板テンプレートは、リコー製デジタルカメラ「RICOH G900」と「RICOH G900SE」へ直接転送が行える。
EX-TREND 武蔵 Ver.20は、TREND-COREを併用することで、施工計画書(施工方法)の3D化に対応。施工前に、立体的に理解しやすい書類作成が可能になり、業務全体のフロントローディング化を容易にする。
EX-TREND 武蔵 Ver.20で作成した3D設計データは、2020年3月24日販売開始予定の福井コンピュータ製新現場計測アプリ「FIELD-TERRACE」と連動することで、測設や観測といった基本的なことから、丁張設置や段階検査活用までの施工管理業務全体の効率化を実現するという。この他、EX-TREND 武蔵 Ver.20は、電子納品要領や各種基準、施工管理系マスタの追加で、最新の基準に対応する。
EX-TREND 武蔵 Ver.20(Dセット:写真・出来形管理プログラムを含む)の価格は60万円から(税別)。なお、各ソフトとの連携には、無償提供しているどこでも写真管理 Plusのダウンロードおよび、1ライセンスあたり年間1万2000円の黒板作成・連携ツールを購入する必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 福井コンピュータの「CIMPHONY」に新機能、3次元データの運用が可能に
福井コンピュータは、データ共有クラウドサービス「CIMPHONY」の新機能を今秋から提供する。位置情報や時間軸の概念を取り入れることで、3次元データの運用などが可能になる。 - 建築確認申請と施工時のBIM活用に対応した「GLOOBE 2020」を発売
福井コンピュータアーキテクトは、建築確認申請や施工段階でのBIM活用を踏まえた国産BIMソフトウェア「GLOOBE 2020」の最新バージョンをリリースする。 - 意匠設計時に耐震等級を検討できる新機能、福井コンの住宅建築CADがアップデート
建築CGパースやプレゼン機能をはじめ、意匠から、構造、申請、積算までの住宅・建築設計を支援する3D-CADソフト「ARCHITREND ZERO」がバージョンアップした。Ver.6では、近年関心の高い住宅の耐震性に関する新機能を追加し、意匠検討段階で、耐震基準を満たす無理のない間取りを考案でき、手戻り削減につながる。 - Web上の建材データをそのまま取り込めるBIM、繰り返し作業を低減
福井コンピュータアーキテクトは国産BIM建築設計システムにおいて、Web上の立体カタログから建材や設備データをそのまま取り込む機能を追加した。