分譲マンションの共用部サブスク、月額500円で設備やオカムラの家具を更新:製品動向
日鉄興和不動産は、subsclifeのサブスクリプションプラットフォームを活用したマンション共用部の家具や設備をニーズに合わせて更新できるサブスクリプションサービスを開始する。入居者は月額500円の共益費で、共用部のコーヒーマシンやWi-Fi機能、ネットワーク複合機、オカムラのオフィス家具が設置されたワークスペースを利用することができる。
日鉄興和不動産とsubsclifeは、マンション共用部の家具や設備を更新する新しい仕組み「アップデートする共用空間」を共同開発し、2020年2月下旬に販売を開始する単身世帯向けコンパクトマンション「リビオレゾン勝どきnex」に導入することを決めた。
管理組合の負担軽減と資産価値を維持
また、マンション引き渡し時の空間づくりは、日鉄興和不動産とオカムラが共同実施した単身世帯動向調査(2020年1月10日ニュースレター)に基づき、「単身世帯の理想のワークラウンジ」としてオカムラの家具を中心に設置する。
日鉄興和不動産とsubsclife社は、2019年より分譲マンション初となる専有部分の家具サブスクリプションサービスを始めている。日鉄興和不動産は、今後もsubsclifeと提携し、共用部の家具更新スキームを組み込んだ分譲マンションの販売を予定している。
なお、subsclifeのサブスクリプションプラットフォームを活用した共用空間の更新システムは本物件が初の取り組み。
マンション居住者のニーズや価値観は、時代とともに変化するが、共用空間の家具や設備をその変化に合わせて更新する仕組みはこれまで存在しなかった。家具・設備は経年劣化するため、修繕や更新が必要であり、分譲マンションの場合は管理組合が中心となってそうした課題に対処しているが、他の課題て後回しになることや空間づくりのノウハウが無いため、大掛かりな更新に至るケースは多くない。
こうした問題を解決する仕組みを分譲時にあらかじめ用意することは、マンション管理組合の負担を軽減することと、マンションの魅力を維持向上させ資産価値に寄与するといった狙いがある。
具体的には、単身世帯動向調査と、3社共同のワークショップの成果を「リビオレゾン勝どきnex」の共用空間づくりに活用。さらに共用空間の適切な維持と将来の更新を実現するために、subsclifeのサブスクリプションプラットフォームを導入する。
引き渡し前に日鉄興和不動産とsubsclifeの契約により、家具を設置。引き渡し以降は、契約を管理組合が引き継ぐ。引き渡しから6年後に最新のニーズやトレンドを加味した家具の更新を行い、新しいワークラウンジに再生するという。
入居者は月額500円(予定)の共益費を支払い、コーヒーマシンやWi-Fi機能、高品質なオフィス家具が設置されたワークスペースを自由に使える使う。また、家具の破損時には、subsclifeの負担で修理や新品への交換が行われる。
リビオレゾン勝どきnexの物件概要は、所在地が都営大江戸線「勝どき」駅徒歩9分の東京都中央区勝どき5丁目1103番地2(地名地番)。敷地面戦績は710.35平方メートル。RC造・地上13階建て、総戸数は96戸で間取りは1R〜1LDK、専有面積25.12〜32.18平方メートル。設計・施工は新日本建設が担当した。
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