年度末商戦に最小クラスの“CAD向け大判プリンタ”をHPがリリース、10万円を切るキャンペーンも:CAD(1/2 ページ)
あるシンクタンクの調査によると、CAD/GIS向け大判プリンタの市場は、1年の中で年度末にあたる第4四半期が、最も多くの台数が出荷される時期になるという。激しい商戦が繰り広げられるこの年度末に各プリンタメーカーは例年こぞって、シェアを獲れる新機種の投入や趣向を凝らしたキャンペーンを展開している。
日本HPは2020年1月からスタートする年度末商戦に先立ち2019年12月12日に、CAD向け大判プリンタの最新機種「HP DesignJet T130」の受注販売を開始した。
国内ユーザーの声に応えたスタンド無しデスクトップモデル
図面や地図の印刷を対象にした大判の水性プリンタ市場は、各メーカー調べやシンクタンクの調査レポートを考慮すると、年間でおよそ2.5万台(コンシュマー向けA2除く)が販売されていることが予測される。各メーカーともに、全体で最も販売ボリュームを占める毎年3月末までの年度末決算期に向かって、自動車など他の業界同様に積極的なセールス攻勢をかけている。
そうしたなか日本HPでも、2019年にフルラインアップを刷新した「HP DesignJet T」シリーズに追加する形で、設置場所を選ばない最小・最軽量クラスを謳(うた)う、A1サイズのコンパクトプリンタHP DesignJet T130を2019年12月に発売した。
新機種のT130は、A1ノビで20万円を切ったエントリー機「HP DesignJet T530」から国内でも要望の多かった“スタンド”を外し、シリーズ最安の16万8000円(税別)を打ち出したモデルとなる。現行の機種でも付属の足を取り外すことはできるが、外した後に廃棄する手間が生じてしまうのが敬遠されていた。
最初からスタンドが付属していないので、高さは285ミリとなり、幅987ミリと奥行き530ミリで、建設現場の狭い事務所やスペースが限られている設計事務所などへ設置するのに最適なプリンタとなっている。デスクやマップケースの上にも置け、Wi-Fi機能を内蔵しているため、ノートPCやモバイルデバイスからのダイレクトプリントも可能だ。
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