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2万円で始めるリノベ、壁に特化した「DIY」と「職人施工」の塗装サービス始動リノベ(2/3 ページ)

インフラメンテナンスやマンション大修繕を手掛けるカシワバラ・コーポレーションの原点は「塗装」にあるという。不動産デベロッパーや設計事務所が持っていないこの強みを、近年盛り上がりを見せる住宅のリノベーション市場に持ち込んだ新サービスを立ち上げた。新規事業では、住宅の中でも面積を占める“壁”を塗り変えることに着目し、職人技の体感と塗装体験という2つのアプローチからシェア獲得をうかがう。

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塗装前の下準備はスタッフが行い、施工時にはアドバイスも

 ie iroは、注文後に塗料やマスキングテープなどが梱包された塗装キットが送られてきて、養生や下地処理などは専任スタッフや職人が現地に出向いて準備し、施工時には道具の使い方や塗り方についても指導が受けられる。

 子供のいる家庭でニーズの高い黒板塗装や古材を組み合わせた貼り付け、防汚・防カビの機能を有する珪藻土などが施工イメージとして示されているが、塗料と工法次第で、多様なデザインやさまざまな機能付きの壁にすることが可能だという。材料やサポートの料金もすべて含んだ価格は、安いものでは10平方メートル相当で約1万8800円。


ie iroのフロー
ie iroの施工イメージ。左から家族とつながる黒板塗装、“家族”の形になる珪藻土、“世界にひとつだけ”の古材壁 (クリックで拡大)

カシワバラ・コーポレーション 代表取締役の柏原伸介氏

 サービスのローンチに合わせ、東京・港区のカシワバラ・コーポレーション東京本社で開催した発表会では、代表取締役・柏原伸介氏が新規事業の意図と戦略についてプレゼンした。 

 柏原氏は、「当社は1949年の設立で、2019年で70周年を迎える。2019年10月にはグループ全13社のCI(コーポレートアイデンティティ)を刷新して、社名をカシワバラ○○に統一し、これまで会社ごとに展開していたサービスをワンストップで提供できる体制へと改革した。現在、グループ連結の売上は、マンション大規模修繕とプラントメンテナンスでそれぞれ約200億円あり、これに建築を加えた3本柱が中核を成している。今回スタートさせるリノベーションデザインは、4本目の柱となるべく、初年度で20億円の売上高を目指したい」と語った。

 また、「建設の国内市場は、自動車産業に次ぐ規模だが、近年は業界に関わる担い手が減ってきている。既得権益を保持するのではなく、市場を新しく“塗り替える”を当社グループ共通のステートメントとしている。新サービスの一つNULLは、ドイツ語で“ゼロ”を意味し、これまでに無かった手軽なリノベを通じて、より身近な建築を若年層に知ってもらうことで、人材不足の課題解決につなげていきたい」と新事業の意義を強調した。


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