建設業の平均給与は「40.3万円」で、製造業の「39.1万円」を上回る:建設業の給与調査(2/2 ページ)
ヒューマンタッチ総研は、厚生労働省が発表した毎月勤労統計調査から建設業の給与動向を製造業との比較でまとめた。レポートによると、建設業の常用労働者1人に対する平均給与額は大幅に増加し、2015年には製造業を上回ったという。
■所定内給与は微減だが、ボーナスが大幅に増加
月間現金給与額の伸び率を給与の内訳別にみると、所定内給与※2は微増にとどまっているが、特別に支払われた給与(主にボーナス)※3が大幅に増加していることが分かった。
直近の2018年については、所定内賃金の伸び率が前年度比0.5%にとどまっているのに対して、特別に支払われた給与が前年比16.3%も増加しており、平均現金給与額の増加はボーナスの増加によるものといえる(図表3)。
※2.所定内給与=決まって支給する給与のうち所定外給与(残業代など)を除いたもの、所定外給与=所定の労働時間を超える労働に対して支給される給与(残業代、休日出勤手当など)
※3.特別に支払われた給与=夏季、年末賞与など
ヒューマンタッチ総研所長の高本和幸氏(ヒューマンタッチ代表取締役)は、「全産業平均で給与が伸び悩む中、建設業においては給与の増加傾向が続き、2015年には常用労働者1人平均月間現金給与総額が製造業を上回った。給与増加の内訳を見ると、所定内給与は微増にとどまり、ボーナスを中心とした特別に支払われた給与が大幅に増加。建設業各社が人材確保のために、ボーナスを優先的に引き上げていることが分かる。また、大学新規卒業者の初任給も製造業を上回っており、建設業各社では若手人材獲得のために、新卒の給与水準も引き上げていることが分かった」とコメントしている。
CPDS認定セミナー11月28日に開催:
ヒューマンタッチ総研は、「建設業界のための、ICTを活用した生産性向上と働き方改革セミナー」を2019年11月28日に、東京・新宿のAP 西新宿で開催する。
セミナーは、「建設業界を魅力ある業界へ ICTを活用した生産性向上と働き方改革」をメインテーマに掲げ、経営者、技術部門や工事部門の技術者を対象とし、参加者にはCPDS(全国土木施工管理技士会連合会の継続学習制度)の認定ユニットを付与する。参加費は無料で、現在参加者の申し込みをWeb上で受け付けている。
基調講演では、基調講演として、測量分野のトップランナーであるパスコから五十嵐善一氏、富士通総研からマネジングコンサルタントの若生幸也氏、そして建設ITジャーナリストの家入龍太氏を迎え、建設業界の生産性向上の取り組みや展望を語ってもらう。
また、深刻な人材不足の解消と生産性向上に関するソリューションを提供する企業各社による講演で、弁護士ドットコムより「建設業法完全対応の電子契約『クラウドサイン』」、ブイキューブより「現場の人材不足を解消するスマートグラス」、そしてヒューマンリソシアが「建設・土木業界での海外人材活用事例」について、それぞれ事例紹介を交えて紹介する。
セミナー申し込みページ:https://kensetsutenshokunavi.jp/souken/event/201911/
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