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開発期間が終了、河川の土砂災害に対応する「水陸両用の運搬ロボット」第14期 第11回出展技術発表会(2/3 ページ)

まだ記憶に新しい、千葉県で相次ぐ甚大な被害をもたらした台風15号・19号をはじめ、近年国内では大規模な水災害が頻発している。河川周辺の災害は、川沿いの道路が土砂で埋まってしまうことも少なくなく、復旧に向かう建設重機が通れない事態も起きている。次世代無人化施工技術研究組合では、こうした現場でも、無人化施工を可能にするため、半水中重運搬ロボットと遠隔操作システムの開発を2014年度から着手し、実現場で検証を重ねてきた。

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水陸両用クローラーキャリアと油圧ショベルを遠隔操作で連携

 重運搬ロボットは、半水中走行技術(走破性、頑健性、防水・機密・排熱性)と、遠隔操作技術(空間・水中状態把握、走行支援ガイダンス、高度操作通信システム)の2つのコア技術から成る。2016年にはプロトタイプ第1号で、水深1.5メートルの半水中走行をテストし、翌2017年には2号機で遠隔操縦の実験を行った。


プロトタイプ1・2号機

 2018年10月には実フィールドを対象に、富山県常願寺川の河川敷で、重運搬ロボットのクローラーキャリアが河川を横断して大型土のうを運搬し、油圧ショベルが土のうを設置するという異なる2台の建機が連携した施工フローを試した。同時に、4Gモバイル通信で、常願寺川と富山市内の富山国際会議場に設けられた操作室をつなぎ、遠距離での遠隔操作を行った。


常願寺川河川敷での2018年度実証フィールド実験

常願寺川河川敷でのクローラーキャリアと油圧ショベルの連携
水陸両用クローラーキャリアと油圧ショベルの連携作業

 続く熊本県内の河道浚渫(しゅんせつ)工事現場では、プロトタイプ1号機を用いた搭乗操作で、11月末から1月末までの長期間にわたり、頑健性を確認。準平時の施工での効率性や有効性も試験した。2019年1月末から2月初旬に行った土木研究所の屋外実験場では、最終性能評価実験として、1・2号機の走行性能、軟弱地盤上の走破性、遠隔操作性能の評価、オペレータの意見も収集した。

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