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東急不動産が新本社で実証実験、働き方改革を実現するオフィスを検証スマートオフィス(2/3 ページ)

東急不動産ホールディングスと東急不動産は、2019年8月14日から営業を開始した東京都渋谷区のオフィスビル「渋谷ソラスタ」内の新本社で、顔認証での入退館やアロマを用いた会議など、先進的な取り組みを進めている。同年10月1日からは、生産性向上に寄与する5つの実証実験を行い、優れたワークプレースを探求する。

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スマートオフィスアプリで従業員の行動傾向を解析

 Callでは、2019年10月1日から「位置情報分析」「コミュニケーション分析」「脳波測定」「自律神経測定」「脈波測定」の5つの実証実験を行う。


オフィス内の社員の行動傾向を見える化するMyplace

 位置情報分析を利用した実証実験は、iOS向けアプリ「Myplace」により、オフィス内の社員の行動傾向や会議室の利用頻度などを“見える化”し、オフィス内のスペースを有効活用できているかを検証する。

 Myplaceは、スマートフォンにダウンロードすることで、室内にいる同僚の居場所の検索やトイレとラウンジの混雑状況の確認、空調機の操作などに使え、既にCallでは、グループABWの運用に役立てている。Myplaceで蓄積したデータを使用し、室内のレイアウト変更やワークスペースの創出も進める。


青山の旧本社で収集したコミュニケーション分析のデータ

 コミュニケーション分析の実証実験は、従業員に専用のウェアラブル端末を装着し、発話量などを測ることで、組織間やエリアごとの意思疎通を定量的に可視化する。測定した情報は、アクセスポイントとエッジサーバを利用し収集。この実証試験では、本社の移転前後を比較対象とし、グループABW導入の効果やフロアデザインの切り替えが従業員に与える影響を確かめ、スムーズなコミュニケーションがとれる職場づくりに生かしていく。観察協力として、京都工芸繊維大学 教授の仲隆介氏が参加する。


脳波測定の実証実験を行う同社従業員

 脳波測定の実証実験は、「感性アナライザ」という専用のキットを従業員に取り付け、作業用タスクの処理とディスカッション中の脳波を計測するとともに、アンケートもとり、主観的評価も集め、ストレス度や集中度、快適度、わくわく度を視認化することで、仕事場や会議室内の植物が脳に与える作用を調査する。

 この調査結果は、従業員のストレスの軽減やモチベーションを向上させるオフィスづくりに用いる。監修として、慶応義塾大学理工学部 システムデザイン工学科 教授の満倉靖恵氏が参画予定。


脳波測定の実証実験に使用する感性アナライザ

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