隈研吾が設計したスコットランドの美術館で、Revitが活用された理由とは?:墨出し・杭打ちBIM&クラウド連携セミナー(1/2 ページ)
オートデスクは、現場と設計データの不整合による手戻りの解消を目的に、Autodesk BIM 360をはじめとするBIMソリューションの活用を推進している。
オートデスクとトプコンソキアポジショニングは2019年5月28日、東京・中央区のベルサール東京日本橋で、「墨出し・杭打ちBIM&クラウド連携セミナー」を実施した。
本稿では当日のアジェンダのうち、オートデスクチャネルセールスマネジャーの松延陽氏と、技術営業本部建設ソリューションスペシャリストのアナビ英子氏による「BIM360導入による業務効率化の実現〜施工段階でのクラウド活用とトプコンとの最新統合ソリューションの紹介〜」と題した講演をレポートする。
現場と設計データの不整合を原因とするものが手戻り全体の55%
国土交通省の資料によれば、大手ゼネコンに限っては、施工分野でBIMを活用している企業が一定数いるが、中小建設会社では、大半で使われていないのが現状だ。導入・運用に多額の設備投資が必要な点と、BIMを習熟した人材の不足がボトルネックとなっている。
また、大手ゼネコンでは、BIMを設計・施工の各分野で個別に使うに止まっており、特徴である属性情報の有効性をライフサイクル全体で、生かせておらず、維持・管理段階まで一貫したBIMの利用にまでは至ってない。
建設向けコンサルタント会社JBKnowledgeが海外で行った調査では、現場と設計データの不整合を原因とするものが手戻り全体の55%を占めている。
こういった問題に対して、松延氏は「2019年3月に、トプコンと国内での戦略的パートナーシップ結んだ。大手ゼネコンから100人以下の中小建設会社に、BIMの活用を促進するための協業だ。設計・施工をつなげた一気通貫のシステムの導入サポートや各種ソフトウェアのトレーニングを両社で行っていく。それぞれのアライアンスを通じて、現場の生産性改革を実現していきたい」と語った。
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