VR空間で3Dモデルを修正できる「SYMMETRY」、自動翻訳の次はBIM対応:VR(1/3 ページ)
米Symmetry Dimensions(シンメトリーディメンションズ)の建築設計向けVRソフトウェア「SYMMETRY」のVer1.2が2019年5月20日にリリースされた。新バージョンでは、多言語への翻訳機能に加え、複数人でのデザイン確認や建築プレゼン時のコミュニケーション機能がアップデートされた。
アスクは、同社が正規代理店を務める米Symmetry Dimensions(シンメトリー・ディメンションズ)の建築設計向けVRソフトウェア「SYMMETRY」がバージョンアップされたタイミングで、「新バージョン機能紹介セミナー」を2019年5月28日にアスク本社で開催した。
前回アップデートの点群対応で、土木分野での活用が拡大
会場では、Symmetry DimensionsCEOの沼倉正吾氏が、Ver1.2で追加された新機能を解説した。現在の建築設計は、主に図面やパースで設計イメージの打ち合わせを行っているが、現実問題として読み解くのに専門知識を要する図面では施主にイメージが伝わりにくく工数もかかってしまう。その上、イメージと完成の差分が発生したり、手戻りが多くなったりすることも課題だった。
そうした課題を解決するSYMMETRYは、3次元CADソフトウェア「Sketch Up」のSKPファイルを読み込み、VRコンテンツへと変換する。VR空間の中では、3Dモデルを実寸大から100分の1の模型サイズまで、さまざまな大きさで確認でき、3次元モデルに音声認識によるメモやペンで赤入れなどを残せる。VR内でデザインを「確認」「修正」「承認」することにより、これまで紙ベースで行っていたワークフローが簡略化される。
SYMMETRYは、メインとなるSketch Upファイルをインポートして変換する「SYMMETRY VR」、ブラウザベースのプロジェクト管理ソフト「SYMMETRY Cloud」、Sketch UpにインストールしてSYMMETRYとの連携を可能にする「SYMMETRY PlugIn」の3つの連携したプログラムで構成。VRで行った修正や指示はCloudを介して、PlugInに送信されると、自動でSketch Upの3DCADデータにも修正内容が反映される。
ユーザーインタフェースも分かりやすく、直感で操作できるため、初めて使う場合でも5分程度で慣れるという。VR空間内には、クライアントやチームメンバーなど複数人が同時に入ることが可能で、海外にいる設計者や施主とも3Dモデルを共有しながら打ち合わせするのに役立つ。
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