「日立システムズ」と「図研ネットウエイブ」が協業、ビル管理システムを1画面で全状況を可視化する“プラットフォーム”発売:ビル管理
日立システムズと図研ネットウエイブは、社会インフラや大規模施設の防犯・安全対策を支援するサービスの分野で協業した。空港、港湾、鉄道、発電所などの社会インフラや大規模商業施設向けに、米国ベリントシステムズ社の状況認識プラットフォーム「Verint SA 7.5」を、2019年1月から販売開始する。2021年度末までに累計27億円の販売目標を掲げる。
日立システムズと図研ネットウエイブは、社会インフラや大規模施設の防犯・安全対策を支援するサービスの分野について協業する。空港、港湾、鉄道、発電所などの社会インフラや大規模商業施設向けに、米国ベリントシステムズ社の状況認識プラットフォーム「Verint SA 7.5」を、2019年1月から販売をスタートさせる。
ビル管理システムを1画面に統合、GIS機能で位置情報を把握
Verint SA 7.5プラットフォームは、施設の中央管理室でこれまで個別に管理していた入退室などを管理する認証システム、火災報知器などのセンサー、監視カメラを使った映像監視システム、保安員へ指示を出すシステムなどを一つの管理画面で統合的に管理管理することを可能にする。
地理情報システム(GIS)も備えているため、GPSなどから得られる位置情報と地図を連携させ、車両やドローンなど移動する機器、巡回している警備員の状況なども効率的に把握。不審者を発見した場合は、どのエリアを移動しているのか追跡することや、近くにいる警備員にスピーディーに連絡する。
オプションの顔認識システムでは、マスクやサングラスなどで隠したでも、監視カメラの映像に映った大量の群集の中から、対象者を特定することが可能。
映像監視システムや人感センサーと連携することで、立入禁止エリアに人が立ち入った場合などにアラートを出すことができ、アラートを出す際は、該当箇所の地図情報や映像情報を一画面ですぐに出力できるため、マウスやキーボードによる手作業を最小化する。現場を巡回している警備員のモバイル端末にも、地図情報や映像情報を送付できるため、いち早く察知した危険因子をスピーディーに共有でき、適切な指示を出すことにつなげられる。
導入にあたっては、特殊な設備を必要とせず、監視カメラなどの既存設備をそのまま活用できるため、導入時のコストを抑制することができる。
協業に至った背景には、近年、海外同様、日本国内においても、国際的なイベント開催時における事故やテロリズム対策として、防犯・安全業務の重要性が高まっている。とくに海外渡航者の入口となる空港や港湾、電力・ガス・水道などのライフライン施設、大規模な商業施設などの安全管理の重要性は高まっている。こうした施設では、映像監視システム、各種センサーの管理システム、保安員へ指示を出すシステムなどを導入し、中央管理室それぞれ個別に管理している場合が多く、万一の際の情報連携や指示出しに時間を要していることがネックとなっていた。
こうした課題に対し、日立システムズは、海外で多くの導入実績があるベリントシステムズ社の状況認識プラットフォームVerint SA 7.5の日本で唯一の代理店である図研ネットウエイブと協業。2019年1月から販売を開始する。ベリントシステムズ社は、軍需からエンタープライズまで、幅広い市場への導入で培った経験をシステム開発に反映させ、幅広い管理システムのサードパーティーとの親和性を確立したオープンプラットフォームとなっている。
日立システムズは、既存の入退室管理や監視カメラシステムと組み合わせて、プラットフォームを提供し、社会インフラや大規模施設の防犯・安全対策を支援。ニーズに応じて、エネルギーマネジメントサービスや情報セキュリティサービスなども提供し、さらなるインフラ・施設の管理業務の効率化やコスト低減を提案していく。
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